2010年12月24日金曜日

最近みつけた図書館関係動画?(12/24)

ついに疑問形になりました。


まずは特許庁のサイトにさりげなく存在する、意匠と商標の動画についてご紹介。
動画検索などでは見つかりにくいから書いておきましょう。


図書館でもビジネス支援・地域密着を大事にする動きがありますし
ビジネス、特に知的財産は
図書館やサービス業との親和性が高いと思っておりますので教養のためにどうぞ。

授業としては専門資料論で使うとちょっと楽しい。



2つ目はこちら。
図書館の達人 〈司書実務編8〉 新しい文化の創造をめざして
1999年に出版された"多文化サービス"のVHSビデオ。29分。
図書館サービス論の授業で使ってみました。
「多文化サービスって日本語が母語じゃない人用の資料を買えばいいんでしょ?」
みたいな考え方をしている人にぜひ見ていただきたい1本です。

「文化や習慣、言語の壁」が
一筋縄ではいかないことが伺えるストーリーになっています。
(途中で少しだけインタビューもあります)

序盤は感情だけで動こうとする主人公を見てイラッとする方もいるかもしれませんが、
それは「苦労の多いサービスだから情熱が必要になる」ということを伝えるために必要なんだと割り切って最後までしっかり見ることをオススメします。
後半は気にならないから大丈夫ですよ。

10年経ってるけどあまり古さは感じないし、いいビデオだと思います。



次はこれ。
ひとりで学べるたのしい点字
NPO法人全国視覚障害者情報提供施設協会が作成した点字教育システム。
…と書くと難しそうだけど、
中身は小学校の3、4年生あたりからを想定しているように見えます。
全体的にのんびりした空気が漂っているので、
点字を覚える必要がある人も焦らず着実に覚えるのが良いのでしょう。

Flash? 動画じゃないの? とか言われそうですが、いいのいいの。



その次は、
東京ITニュース 新しい表現 AR技術の電子教材/tokyomx(YouTube:2010.5.10投稿 3分10秒)

図書館の図の字もでない動画だけど、
教養として、新しいサービスを夢見るためにも気になっている技術。それがAR。

とは書いたものの、公共図書館などではたぶん無関係。
「見てわかる」がAR最大の特徴だと捉えると、
直接必要とされるのは「教育」「博物館」のジャンルだし
もし仮想的な本棚を作ったとしても大きなメリットはなさそうだし…。


電子図書館と真逆の思想だし、手間の割にいまいちだけど、
IKEAのARカタログみたいに
図書館用品の会社がARカタログを作ってくれれば便利かな?



次は文部科学省チャンネルから。
目指せスペシャリスト in 虎ノ門:文部科学省/mextchannel(YouTube:2010.12.14投稿 2分56秒)


この動画と図書館は、直接的には何の関係もありません。

しかし、
彼らのような成長を目指す人の裏側に図書館は存在しているんだろうか?
という疑問が頭をよぎったので貼っておきました。

図書館の実務者でもなく研究者でもない僕ですが、
このブログを始めてから
図書館がどのような潜在能力を持っていて何ができるのかを
常に考えているような気がします。

これはもしかして… 恋!?



最後にちょっとしたニュースを1つ。
少し前、「日経トレンディネット」の2010年12月07日の記事として"ナクソスが定額制映像配信!デジタル戦略、クラシックレーベルならではの強みとは?"
という記事が出ていました。

ナクソスってなんだよという方は、
まずNaxosのサイト(日本版)を見たらいいと思うんですが、
実はこれ、既に音楽配信サービスとして図書館に絡んでいたりします。

ITMedeia 2008年9月16日の記事"33万曲以上を聴き放題:岐阜県の高山市図書館、音楽配信サービスを開始"とか、
カレントアウェアネスポータルの2010年11月8日の記事"広島大学図書館が音楽配信サービスの提供を開始"とかね。

動画ウォッチャーとしては
今後図書館で動画などが見られるようになるのか、
契約を結ぶ図書館があるのかどうか気になっていますが、どうなるだろうね。




さて今回も雑多な感じでお送りしました。

図書館に直接関係のある映像の割合は少ない気がしますが、
そのための「わき道」なのでご理解ください。

来年もよろしくお願いします!

2010年12月23日木曜日

今年もやってましたPimp My Bookcart

ここ2年くらいカレントアウェアネスポータルでアナウンスが出てたのに
今年は取り上げられなかったみたいで、すっかり忘れていました。

Pimp My Bookcart」というのはカスタムブックカートのコンテストイベントのことです。

主催するUnshelvedというのは、
いろいろやっているのではっきりわからないけど、
Gene Ambaum(図書館員)とBill Barnes(マンガ家)が作った、
基本的にはサークルみたいな団体…、に見えます。

ちなみにPimpの意味を英辞郎 on the WEBや、手元にあったルミナス英和辞典第2版で引くと
まったくいい意味に見えないけれど、
たぶんここでは「派手に飾りつけた」という意味で使っているのだと思われます。


2010年のコンテストの結果もおもしろいけど、
個人的には2009年の「Easy Reader」が好きです。
2009年の方がインパクトのある写真が多いので
そちらを見た方が楽しいかもね。




うーん、もし僕が作るなら、
ブックカートの横移動ぶりを考えて「カニ」をモデルにして作るかな。

ただのカニだとおもしろくないから毛ガニかシオマネキだな。
かに○楽みたいになるのはダメだ。

カニみそをとるときのように、
あの感覚で本がブックカートから取り出せるようにできると最高だな。


リアル志向でキモカワイイ(?)仕上がりが理想か。

子どもを怯えさせる効果しかなさそうだけど、逆にまたそれがいい。



いやー 僕は図書館員じゃないから遊べないんだけど、
どなたか蟹でキモいやつ作ってくれませんかね? 

2010年12月21日火曜日

宮内庁書陵部見学

宮内庁の書陵部についての概要はこちら(※パンフレットのPDF版)をどうぞ。


今回の見学は、僕にとっての恩師(学生時代の指導教官)が、
現在宮内庁所属の方(数年前、同時期に大学で教鞭をとっていた)へ
連絡をとって実現したという流れです。

そこまでしなくても閲覧はできるし、
今年は皇室の文庫 書陵部の名品という特別展が行われていたのですが、
解説を頂いて初めてわかることもあるのでとても有難い話でございます。

写真撮影はNGで、見たものをおすそ分けとはいかないけれど
メモを残しておきたいと思います。


当日15人くらいで訪問したところ、展示室のような所へ通されました。

どうも臨時的な展示室を作ってくださった様子だったけれど、
そこには

・古今和歌集(カタカナ本)
・伊勢物語 下(奈良絵本)
・信長朱印状
・解体新書 (安永3年版)
・木戸孝允宛書状(坂本龍馬記)

などなどの貴重な史料が展示ケースに収められておりました。


個人的に印象に残っているのは
発色がとてもきれいだった伊勢物語〈下〉の奈良絵本ですが、
どうも歴史家の中では展示会で奈良本を出すと
「あちゃー やってしまったかー」みたいなリアクションになるらしい。

オレンジ色がとても鮮やかでいいと思うんだけどね。
一般人的には。


それと自由にさわれる参考資料として、
「和漢圖書分類目録」や「装丁の見本」
なども置かれていたので楽しませていただきました。


書陵部発行の「和漢圖書分類目録(たしか昭和26年版)」は
書陵部の持つ史料を管理するための冊子体分類目録です。

分類目録ってのは、えーと、
ジャンルで分けられたカタログってことです。


分類形式は和漢圖書分類法です。
和漢圖書分類は初めて見たけど、
分類体系はNDCと大きく異なっていました。

はしゃぎすぎてメモしてくるの忘れたけど
「法律」カテゴリの1階層下に「天皇制」があったり
「政治」カテゴリの下に「陸軍」「海軍」があったり、
コンピュータのない時代の「通信」というカテゴリに
「鉄道」とか「無線」とか書いてあったような気もする(あやふや)。

はしゃぎすぎるのも考えもの。反省です。



装丁の見本としては
粘葉装、列帖装(綴葉装)、袋装、合綴、結び綴(大和綴)、折帖、巻物、紙釘装(していそう)などが置いてありました。


この中では唯一、紙釘装という綴じ方を初めて見たんですが、
概ね以下のような作り方をイメージしていただければわかるかと思います。

1.薄い紙を数枚用意して重ねる
2.パンチで2か所に穴をあける(普通の2穴ファイルに綴じられそうな感じで)
3.1穴に対し1本ずつ「こより」を差し込む
4.穴からはみ出ている「こより」を切断
5.「こより」を叩いてつぶす


……。 


文章力が足りないかもしれませんが、
伝わらなかったら、まあ、しょうがない、ということで。



その他おもしろかった話としては、
「国立国会図書館の支部図書館の位置付け」でしょうか。

宮内庁図書館として支部図書館に入るんだけど、人事異動などは基本的に行われていないそうです。
それだけでなく、
各省庁の支部図書館はそれぞれ独立していて、各省庁の枠で動いているんだとか。


今まであまり深く考えてなかったけど、
法令データ提供システムでいろいろ調べてみて、

「宮内庁組織令」の第二十条の第五号に「国立国会図書館支部宮内庁図書館に関すること」が図書課のつかさどる事務として書かれていることや、

「国立国会図書館法の規定により行政各部門に置かれる支部図書館及びその職員に関する法律」の
第三条 第1項・第2項から
「当該行政機関の職員のうちから、国立国会図書館法第十九条の規定により、専任の職員を任免する」
となること、

「国立国会図書館法」の第十九条で
「(前略)…当該各図書館長は、その職員を、国会職員法又は国家公務員法若しくは裁判所法の規定により任免することができる。当該各図書館長は、国立国会図書館長の定める規程に従い、図書及びその他の図書館資料を購入その他の方法による受入方を当該各部門の長官若しくは館長に勧告し、又は直接に購入若しくは受入をすることができる。」

と書かれていることから

確かに国立国会図書館が支部図書館を動かすというより、
各省庁で独立しているような感じは受けました。

とても勉強になりました。




公的な史料などはバックグラウンドの知識がないと楽しめないけど
最近は少し成長して楽しめるようになってきた。

うんうん。いい傾向だぞ。

TRC新座ブックナリー見学

埼玉県新座にあるTRC新座ブックナリ―にお邪魔させて頂きました。

ある図書館の方とその図書館の営業担当さん(丸善)の間で
調整がおこなわれた結果実現し、
青森、茨城、埼玉、千葉、東京などから教員も集まり
総勢10人程度の不思議な集団での見学となりました。

まずはお世話になった皆様に感謝です。


今回は先方との約束で写真は公開しませんし
(そもそも撮影の許可を頂いただけでも大変ありがたいお話)、
ノウハウに繋がりそうな話も書きません。単なるささやかな感想文です。
ご了承ください。


もし、手っ取り早く詳しく知りたいのであれば、
『丸善の装備付納品システム ご案内』というリーフレットを
お近くの丸善の営業の方にお願いすると良いかもしれません。
大学図書館・専門図書館向けだけど、写真付きでわかりやすいしね。



さて、TRC(図書館流通センター)と言えば、
図書館業界で知らない人はいないと断言してもよさそうな組織ですが、
その中でも、今回見学したのは"装備&配本工場"のようなところです。

全国の図書館などを顧客に持ち、
背ラベルやバーコードの貼付、フィルムコーティングなどを行い、
注文された本を届けるための工場です。


かの有名なamazonの倉庫に、
シールや保護フィルムも貼るような機能をつけた場所、と考えればいいかも。
(YouTubeで検索すると著作権の怪しい参考資料がいろいろでてくる。)


ただ、amazonと比べると、
「客が比較的固定されている」という特徴があるようで、
個別の図書館のニーズに合わせたサービスが行いやすいような印象を受けました。


例えば、
丸善と連携をとりながら売れ行きの予測を立て、
複本を大量に抱えつつも「返品率」「品切率」を減らす管理をするとか。

「本のどのあたりに管理用のバーコードを貼るか」という
図書館ごとに異なる複雑な情報を管理するためのシステムがある、とか。


本当は今回得た知識をありったけここに書きたいけど
そうもいかないので、以下はささやかなメモと感想。


  1. 今後TRCDは終了してインターネットによるMARCデータの配布に一本化するかもとのこと。


  2. 世界初のブックコーティング機(一時間に約60冊の本をフィルムでコーティングできるらしい)を導入。でもまだまだ完全手作業によるコーティングも多い。手作業だと、慣れてる人で1冊5分くらいだとか。つまりそれは… もしかするとブッカーのエキスパートがいるかもということ…!? だとしたらいずれ取材・撮影をお願いしなければならない気がしてきた…!


  3. 一般の方でも見学が可能かお尋ねしたところ
    「司書課程、図書館関係者の見学」「学校の社会科見学」「近隣の学校の職業体験の受入」などがおこなわれたことがあるとの回答をいただく。


  4. 丸善の営業の方に問い合わせをすれば、日程を調整したうえで見学が可能とのこと。ただ、当然ながら見学専用の部署などがあるわけではないので十分な時間を持ってスケジュールを調整する必要があります。


  5. 他大学の司書課程の先生と、お互いの学生を引き連れて共同見学会を申し込もうかという話になった。なかなかおもしろそうな企画。





CHIグループが今後どうなるかも含めて、
図書館業界・出版業界の変化に大きく関わるであろう
非常に興味深い場所でした。


今回は対象が企業で、なおかつ取材ではなく見学なので
上記のリーフレットに書かれている以上のことはここには書きませんでしたが
授業資料には何らかの形で反映させるので
ここを見た学生はドキドキしながら待つこと!

2010年12月17日金曜日

図書館情報学検定試験の結果が到着したが。

まず「合否」というわかりやすい基準がない試験でびっくり。
てっきりあるんだと思ってた。

結果として送られてくるのは、
各設問の正誤と、
分野ごとの平均と自分の正答率の差がわかるレーダーチャートであり、
得意・不得意分野、そのバランスなどがわかる、そんな試験です。


履歴書に合格と書けるようになるわけではなく、
直接的に就職に結びつくわけでもなく、
大学の教員を目指すためにも特に美味しいわけではありません。
(点数をとれないとがっかりされるだけ。デメリットの方がでかい。それと教員は「何の科目ができるか」が重視され、まんべんなく何でも知ってる、というのは求められていない様子。)


それゆえ、どの受験者層に得なのかいまいち不明瞭なのですが、
図書館司書を目指す教え子には、

「だからこそ他人との差別化をはかれるかもしれない」

つまり

「アドバンテージを得られる可能性を増やすために挑戦しないか」と声をかけました。


とりあえず採用側が
「図書館情報学を勉強しようとする心意気があることだけはわかる」
くらいは言ってくれる可能性を期待しています。(確率的には怪しいけど、、、)


そして自分がどの程度とれるのかわからない試験を
学生だけに受けさせるのも悪いし、ちょっと遊んでみました。


勉強量としては、
試験1週間前から学生に公式テキストを全部解説したくらいです。

授業の時間外はほとんど学生に説明をしてました。
かなりのハイペース付け焼刃。当然声は枯れた。
(その後過労?で高熱を出して図書館総合展行きそびれた。)



その結果がどうなるかというと、こんな感じ。


点数:42点/50点満点

順位:26位/238人中

偏差値:60.01


特におもしろみがないというか、
「すご~い?」みたいな最後に疑問符がつくような結果になりました。

教員という立場でなければ「すごーい!!」でいいかもしれないけど、
職業的に見て良いのか悪いのか…どう捉えたらいいのかよくわからない…

どうも受験対象者の属性などがわからないとピンとこないんですよ。
統計データも付けてもらいたいなぁ。
(たぶん受験地の偏りもありそう。つくば会場は平均点高そうだし?)


しかも"45点以上は成績優秀者として表彰する"みたいなことも、
なぜか成績通知と一緒に不思議なタイミングで知らされるし。

先に知ってれば話題作りのために勉強くらいしたのに…。
なぜどうにもならないタイミングでそんなことを…?




ひとまず反省点としては、
コミュニケーション論・メディア論・利用者行動論の
学者名と理論名、学説などが全く分からなかったことかなぁ。

これは学生時代に習ってない気がするうえ、
担当していない科目なのでしょうがない、けど改善だけは目指したいと思います。

それにしても、学生時代メディア論で聞いたのは、
真・善・美がどうとかって話ばかりだった気がするんだけどな…



ちなみに、もし学生に「勉強法をどうしたらいいか」と質問されたら

「テキスト掲載問題と直接関係していた問題はほとんど出てなかった。
 公式テキストを骨とし、そこから周辺領域に広げるために
 図書館情報学用語辞典とか図書館情報学ハンドブックを読んだら?
 あと図書館業界の雑誌とかニュースもチェックしておくこと。
 本気なら半年前から頑張るといいよ。
 ただしそこまでする必要がある試験かは知らない。」と返します。

個人差があるからこの限りではないけど。


それと
受験者に対しては「テスト問題はインターネット等で公開不可」と伝えられています。
ですので過去問はインターネット上には出ないはずです。

ただしその目的は僕にはよくわかりません。

今後問題を使い回すのかな?
でもそれだと、テスト問題を回収したり譲渡を禁止にしないのはなぜか?

それとも単に著作権だけを気にしてるのかな? 
いや、でもこの事業で問題作成者がそんな小さいことを気にするのは不自然すぎる。

うーん? わからない。

が、とにかく過去問はさらさないので悪しからず。
来年受ける方は頑張ってくださいね!


2010年12月14日火曜日

なんとなく自分のブログの大事な部分をまとめてみた

さりげなく右上の方をいじって、
目で見て楽しむ図書館関係資料集
というページを作ってみました。

有料・無料を問わず、並べ方にもルールがなく雑然とはしていますが
今まで僕が授業で学生に見せたりした映像などの資料集です。
(内容が古いとか、授業で使いにくかったものは含まれません。)


ページタイトルを何とつけるか真剣に悩んだ結果、
以上のような無難な感じになりました。


「映像資料集」ってタイトルも捨て難かったんですけど、
"見たらわかる"というポイントが大事なのであって、
「有料のVHS、DVDなどのリスト」だけを集めるわけではなく
それは過去になんとなく探してみた
「無料動画も含めた"映像"」というだけでもないし、
[わかりやすい](≒見てわかる)素材を集めることを重視した結果です。

学生の自習用素材としての可能性も残しておきたいし。


いや、ほんとは僕の気持ちを100%正確に表現すると、
「司書科目自主勉強型新感覚エンターテインメント・図書館関係映像等資料集成」
というタイトルになるんだけど、ここではシンプルな名前に決定。


いちおう真面目に作ったし。敬遠されたら困るし。
Bloggerの仕様で勝手にリンク作られたり大変だったし。


改善すべきポイントはまだまだありますが、
ひとまずあれで落ち着かせておきましょう。


基本的には今までと変わらず日常的に記事を投稿して、
その中から使えそうなものだけ上記のページに追記する形をとります。


今後とも宜しくお願い致します。




ついでに今まで放っておいた「構想中の企画」をつぶして
取材・見学履歴を作ってみました。

ラベルに「取材・見学記」があるんだけど、
あまり上手に使いこなせなかったせいで役に立たないので
改めて2次資料を作りました。


とりあえずこのブログの主要な軸である「映像・動画」「現地取材」「ネタ」のうち
2つまでを専用ページを作って見やすくしたつもりです。

ネタは… どうしようかな…
本当はこれが一番大事だなんて書きにくい流れだな

余裕のあるときに作ってみます。

2010年12月5日日曜日

CiteSeerXってなんだー

ちょっと技術的に気になることがあって、
CiteSeerXの技術を説明した論文を読んでいました。

外国語は得意じゃないし、
本当は日本語で書かれた論文があったら良かったんだけど、
探すよりは読んだ方が早そうな感じだったので
あきらめてこの論文を読んでみた、という流れです。


そんなわけで、ついでと言ってはなんだけど、
日本語ではCiteSeerXについてあまり説明されていないみたいなので
簡単にメモくらいしておこうかと思います。

翻訳のつもりでやってるわけなじゃないから、間違ってたらご愛嬌!


CiteSeerとは何かというところから始めますが
公式の説明では(aboutより)
「科学文献(計算機科学と情報科学が中心)のデジタルライブラリ&サーチエンジン」とされています。

イメージとしては「フルテキストも持ってる抄録・索引データベース
みたいなものでしょうかね。


簡単な歴史として、
  • 自動で引用索引&引用リンクを生成する世界初のデジタルライブラリ&サーチエンジン
  • 1997年にニュージャージー州のプリンストンにあるNEC Research Instituteで、Steve Lawrence,Lee Giles and Kurt Bollackerによって開発された
  • 2003年、ペンシルベニア州立大学の情報科学技術カレッジ(College of Information Sciences and Technology)へと管理が移った
  • 75万ドキュメントをインデックス(≒検索対象となっている件数)し、1日150万件提供する(ダウンロード数かな?)までに成長した
  • 現在はCiteSeerからCiteSeerXへとバージョンアップ

みたいなことが書いてありますね。


また、特徴をまとめると以下のようになりそうですが、
  • 引用索引の機能があり、ある文献「を」引用した文献を探すことが可能(もちろん収集対象になっていれば、だけど)
  • 被引用回数の統計もとれる
  • パーソナルサービスがあり、アラート機能等の設定可
  • インデックスされた論文からメタデータを抽出&提供(Dublin Core準拠)
  • Table Searchを使うとCiteSeerXで所蔵する文献が持つ「表」やそのキャプションなどを対象に検索ができる
  • テクニカルレポートや会議録なども収集対象
  • FAQを見ると、データのインデクシングは完ぺきではないらしい。そのためユーザが修正を行うことも。


一番の特徴は、
何といってもAutonomous Citation Indexing (ACI)でしょう。
これは「自動で学術的な文献を収集し、引用リンク&引用索引を作る」
ことができるアルゴリズムです。

要点だけ書くと、こんな感じかな?

  • ウェブを検索したり、
    メーリングリストやニュースグループのアナウンスをモニタリングしたり、
    学術出版社の出している直接的なリンクを使いながら、
    ウェブ上で取得可能な学術的ファイル(PDFやポストスクリプトの形式も含む)を探し、文献を収集する。
    (その際重複するURLの収集は避ける)


  • 自動で文献の構造を解析し、自動で引用部分などを見抜き、
    引用として記述される部分のサブフィールドを認識する。
    (文字列のどこが著者か、出版社か、タイトルかなどを機械に理解させる。その際、著者名、雑誌名などのデータベースと突き合わせたりしているらしい。同時に、引用の記述形式から機械的に読み取るのが簡単でないことも説明されている。)


  • 自動化するに当たっては機械学習の方法が使われている。
    (テスト段階でエラーは5%程度)



自動で文献を集めてきて、自動でインデクシングして、
自動で引用リンク関係を構築する、と。
(※インデクシング≒検索システムにひっかかるような形に加工すること)

そのおかげで引用統計がとれるようになっているというのも特徴ですね。


論文は10年以上も前の内容なので、
この後の変化については追加調査しないとよくわかりませんが
元々いろんなアルゴリズムを詰め込んで大規模にやってるから
そんなに大きな変化はないだろうと思います。


ちなみに、ウェブ上に放つクローラーについては、
公開されているソースコードのセットの中に
詳細な仕様らしき文献を見かけましたので
興味のある方はそれを読んだら良いのではないかと思います。
(僕は読んでないけど)


ここでの説明は割愛しましたが、
僕がACIの論文を読むことで一番知りたかったのは、
「どうやって自動で引用リンクを形成するか」という点でした。
(特に、引用記述中の著者データの抽出と同定識別方法について)

結果的に、機械的に100%の精度を出すのは無理そうだったけど
処理に関するアルゴリズムの説明はおもしろかったので、
「耐えられる」という方にはぜひおススメ。


そういえば和製引用索引のCJPは、そのあたりどうしてるんだろう?
1995年から(CiteSeerより先に)サービスを開始してるはず…?
これも気になりますね。

それと
Bibliographic Databases: Arxiv, Citeseer, Digital Bibliography
という本が今年に入って出版されていたようなので、
これを買って読んでみることにしようと思います。
(すでに積んである本はいっぱいあるのに…)

今やろうとしている研究と直接関係がないので
本当は深入りしている場合じゃない気もするけど、
知的好奇心成分の補給は積極的に心掛けないと、ねぇ?



あと基本的な使い方についても
いろいろ書いておこうかと思ったんだけど、
文字情報で説明するのが面倒くさすぎて心が折れました。

なので細かい利用法はここには書きません。

チュートリアル動画を勝手に作って
先方に公開の許可を交渉するくらいのことをやってもおもしろいけど
けっこうしんどいしね…。


あと、大学・専門図書館業界の方やその方面を目指す方は
トップページの中心あたりに書いてある「Most cited」を見ると
きっとおもしろいと思います。

詳しい統計の取り方が見当たらなかったから
はっきりとは分からないけど、たぶん以下のような感じ。

  • Documents(文献)
    収集した文献を被引用回数でランキング
  • Citations(引用)
    ここでは"引用された対象のランク"を指す。
    CiteSeerXに収録された文献とは限らず、
    「収録された文献の引用・参考文献に載っているリストを見て、頻繁に出現する文献のランクをとったらどうなるか」という結果と考えてもいいと思います。たぶんだけど。
  • Authors(著者)
  • Venue Impact Ratings
などの実数とランクを見ることができます。


Venue Impact Ratingsの所には
「based on Garfield's traditional impact factor」
つまり「従来のインパクトファクターと同じ計算方式」の
結果が書かれているわけですが、
収録範囲が違うから
Journal Citation Report(JCR)と同じ値は出ないことでしょう。

「『被引用回数』を増やすことになる、『引用をした文献』の分野・対象数」が違うはずだし。
それ以前にJCRの収録対象誌とどれほど重複するかが謎だけどね。


でも実際にJCRと比べてみてあまり違いが出なかったら、
「計算機科学領域の分野はウェブだけで完結している世界だ」
みたいなことが言えるかもしれないのかな?
それはそれでちょっと興味深いような。

ということで、気が向いた方は細かくJCRと比較して遊んでください。
きっとほんのり楽しいことでしょう。
僕はアクセス権限がありませんので…。

2010年11月23日火曜日

最近みつけた図書館関係動画(11/23)

月に一回は動画を探す時間を確保しなきゃなぁと思いつつも
ちょちょいっと探して楽をしたのが前回の記事。

Googleの「動画検索」を使ったり、
途中で飽きてYouTubeに移行したりしながら
検索範囲を「1カ月以内」に絞って眺めている
毎月の恒例行事が今回の記事。

考えてみたらこの作業一か月さぼると
かなり悲惨なことになるのではないか、
ということに気付いたのも今回の記事。

みなさんの予想通り、かなりの数のハズレくじを引いて生成したのも今回の記事。

そして、努力と涙が詰まっているのも今回の記事の方さ!!!



  • Mini Golf 'Fore' the Library Delights Families

  • 図書館の中にミニパターゴルフを作ったという話。
    記事を読む限り、有料のようです。
    そして将来的な寄付金につなげる目的もあるようです。
    常設ではなく、イベントとして行われたようですね。
    動画の中で見られる子どもがいい顔しております。
    "Corporate sponsors, including Legoland and the La Costa Resort and Spa, sponsored each hole. "という一文が気になります。
    図書館の協力者は、いたる所にいるのかもしれないと気付かせられるようです。


あと今月から「Patch」が検索でよく引っかかるようになったけど、
これはコミュニティサービスぽいものかな?
アメリカ限定でローカルな図書館ニュースも書かれることがあるようです。


次は動画ではないけど、かなり興味深いもの。

  • A Library Designed for the Post-Print Era
  • (http://www.fastcodesign.com/1662561/a-library-designed-for-the-post-print-era)
    SUZANNE LABARREさんが書かれた記事で、
    電子化した場合の図書館の設計ってどうなの?というのを
    デザインとして捉えている様子。(図書館建築としてではない。)
    University of Texas at Austin、University of Amsterdamなどの図書館の写真があります。
    写真の赤い部屋は本を受け渡すための箱が並んでいるものみたいだし…。
    強烈ですなぁ。図書館から人のぬくもりが消えるのは時間の問題なのかも…?


おまけとして、新しくはないけど(2007年)
こんなのも見つけたので置いておきましょう。

  • Books 24h automatic rental machine www.magex.org



  • よく「自動販売機がビジネスとして成立するのは日本だからだ」とか言うけど
    だったら日本でもこんな機械あってもおもしろいと思うわけです。
    うん、もちろんコスト的には移動貸出車の方が良さげだけど。
    ネックは物流だよなぁ。
    それを考えると郵便かインターネット経由での受け渡しの方が重要か。



あと冬の寒さが足りない方にはMONSTERVISIONTVの
  • Webb Library (Part 1)


  • なんてのも見つかりましたよ。
    Webb Libraryで実際に撮影してるみたいだけど、本当かどうかは別にしてもドキドキする。
    突然ものが転がったりライトがついたり。
    ライトをつけてコミュニケーションをとろうとする観測手法は科学的な根拠になりうるのか、という点が興味深いです。はい。

    そういや2カ月くらい前にも、
    図書館の防犯カメラに不思議な現象が映った、みたいな動画見たっけな。
    タイだったかの図書館だったと思うけど忘れちゃったよ。

    日本の図書館でもこういう話ってあるのかな。
    気になる。




今回ざっと目についたものはこんな感じです。
基本的に動画で楽しいのはインタビューなどではなく
機械と家具であることを再確認しました。

結局今回もテーマを定めず探すことになってしまったけど
時間のあるときにテーマを決めてまとめておきたいです。

2010年11月21日日曜日

最近みつけた図書館関係動画(11/22)

授業で使えそうな動画を探すこのコーナー、
今回はScienceportal(http://scienceportal.jp/)です。

司書課程的には「専門資料論」で、かるーく使うのもありかと思いまして
ここに書いておく次第です。

特に科学技術政策のページの

  • 人々は、日本の科学技術に何を期待しているのか-(2010.08.20配信)

  • 日本の科学・技術予算編成プロセス(2010.09.24配信)

  • ポスドク問題を考える(2010.10.01配信)

  • 若手研究者の声を政策に(2010.10.01配信)


このあたりはぜひ学生に興味を持ってほしいところだったりします。
僕は複雑な気持ちになる所もありますけども。

動画1つあたり約5分なのですが、すっきりわかりやすくていいですよ。

まぁね、こないだ学生に
「鈴木章さんと根岸英一さんの名前は聞いたことがあるか」と尋ねたところ
全く聞き覚えがないと言われてしまったので
学生にとってわかりやすいと言えるのかは、僕には判定しかねますが…。

なお、「科学技術政策ニュース」の配信は毎週金曜日です。
大学図書館に就職を目指す学生には
何らかの手段でアラートを使ってぜひチェックしてもらいたいものです。

その他、
インターネットの新しい調べ方「WISDOM」登場(2010.10.18配信)
なども情報サービス概論なんかで使うとちょっと授業が楽しくなりそうです。

この動画では情報通信研究機構(NICT)が開発した
Web情報分析システムWISDOM
にスポットがあてられています。

YouTubeに使い方動画が上がってたので置いておきます。

Web情報分析システム"WISDOM"


通常の検索エンジンに比べ、
「対立する概念を比較しながら一緒に表示できる」というあたりが
特に期待される機能のようです。

図書館の選書も「偏らずに対立する概念は両方集めろ」的なことは
遠い昔から言われていたはずだし、気になる技術ではありますよね。
(その辺は次世代OPACに期待したいけども「全文」のデータを取り扱えるようにならないと厳しいかもしれない)


ち・な・み・に!

こんな仕事をしながらでも時々疑問に思う
「図書館司書資格の必要性」を検索してみました。せっかくなので。

「必要派」と「不要・要改善派」に分かれて
意見が対立していないかと期待してのことです。

「図書館司書資格」「図書館司書資格は必要か」などと
入力する語のパターンを少しずつ変えてみたけど、
結果としては、いまいち気になるものは見つかりませんでした。

まだそんなに検索対象ページが多くなさそう、とか
質問に対する答えのイメージとずれたものしかヒットしなかった、とか

「肯定的な意見」は【することができる】、「否定的な意見」は【無効になる】
という文字、または語から賛否を分けているように見えたけど
それが質問と結びついていないというか…。

もっと他にいろいろ引っかかってもいいのではないか、
というのが正直な感想です。

機械学習の手法を使っているということなので、
きっと時間が経てば変わるんだろうし、
今回は想定されていない使い方をしてしまったのかもしれないし、
個人的にはこういうシステムを待ち望んでいたし、今後が楽しみです。

2010年11月12日金曜日

おすすめDVD:日本一の読書のまちをめざして

インターネット広しといえどもデブリをまき散らしちゃいけないと思って
後期に入ってからは授業で使った資料のメモを
最低限しか書いていません。
が、おすすめしたい資料は書いておきましょう。

本当は「千代田図書館のコンシェルジュが持っているOUR CREDOと呼ばれる"心がけ"が書かれたメモ」というレア度が高そうなアイテムを持っているので
これを公開したらさぞかし有意義なのではないかと思うけれど、
公式で公開されていないし、
残念ながら詳しい内容をここに書くわけにもいかないという…。


そんなわけで、今回はおススメDVD紹介です。
あまりインターネット上にレビューがなかったから書いちゃう。

ババーン!

__________

監修:大串夏身
LIBRARY VIDEO SERIES 図書館の達人 自治体編 
『日本一の読書のまちをめざして ~恵庭市と市立図書館の活動~』

2010年4月発行 本編32分+特典11分
ISBN 978-4-86271-408-4
__________

本当は商品へのリンクを貼りたいけれど、
企画・発行が紀伊國屋書店なのに
紀伊國屋BookWebで検索されないという謎のアイテム。

なんで? データ登録のタイムラグ?
それとも実は売り物じゃなかったのか?
まさか単品で売ってないとか?
それとも単なる検索ミスか?


ちょっと調べてみたら
日本視聴覚教育協会の2010年優秀映像教材選奨入賞作品一覧のDVD部門で「最優秀作品賞・文部科学大臣賞」に輝いていました。

この賞の存在を今初めて知った僕は
過去の受賞作品を眺めてみたわけですが、

2009年の受賞作品である
『東京のモダニズム建築 第3巻 学校篇』45分/(株)紀伊國屋書店
も見てみたいと思いました。
考えたくはないが、図書館建築論の授業をやれと言われた際の切り札になるかもしれない。

その他受賞作品の中には
教育に役立ちそうなDVDとかビデオとかけっこうあります。
もし僕が学校図書館の担当だったらチェックする賞だろうね。


話を戻してこのDVDの内容ですが、
図書館系の古い視聴覚資料でありがちな
「役を演じて仕事を教える」系のものではなく、

北海道恵庭市の図書館を取り巻く環境や体制を
ドキュメンタリータッチで見せてくれます。
インタビューが豊富という印象です。

(そういえば他の図書館関係の新しいDVDもそのような路線を強調していましたね。トレンドですかね。)

内容としては、

  • ブックスタートへの取り組み

  • ボランティア関連の話

  • 市内の各学校図書館を公立図書館の下部組織として位置づけ、全学校図書館に学校司書を配置した話


などが出てきます。

ブックスタートを見られるDVDといのも貴重な気がするけど、
それ以上に上記の「組織体制」については
僕の知識が乏しかったためか、けっこう驚かされました。


学校図書館を… 市の図書館が直轄… !?


市の教育委員会が首を縦に振れば
理論上は可能なのかもしれないけど
尋常じゃなく下準備と根回しが必要なのかと思っていたもの。

この衝撃はぜひDVDでご覧いただきたいものです。


なお、本ソフトには10ページくらいの小さい資料がついています。
  • 市立図書館の施設概要と沿革
  • 組織と機構(←特にこれが重要)
  • 各種利用統計
  • 児童書貸出数とその推移・伸び率
  • 読書施策に対する主な成果・達成状況

などが書かれています。

この資料を見ると、上記の学校司書は非常勤であることがわかり、
なるほどそうなるかぁ、なんて思ったりします。
(一人合点)


図書館関係の科目でいうと
児童図書館論・図書館サービス論(の児童サービス)・学校経営と学校図書館・図書館経営論あたりと関係が深いです。


もっとも、学生だけでなく現職の図書館員の方が見ても
楽しめると思いますが。

見終わったら、
自治体の主張や教育委員会の人にこのDVDを見せる手段を考えることでしょう。
あくまで熱心な図書館員なら、だけどね。



さて、このソフトですがなんとお値段は12,600円!

安い!   


…安い?



いや、相対的に見れば安い!

ビデオの時代は普通に2万とかしてたし!


とはいえ少々値が張るのは確かです。

そこでいろいろ確認してみたら
パッケージの裏に「著作権処理済み」で
「公共図書館、学校内での無償上映を許可いたします。また、公共図書館、学校の個人利用者に対してのみ無償貸出を許可いたします。」
と書かれていましたので、

公立図書館で購入してもらうために
リクエストを出す作業をすると、いろいろ得することがありそうだね。


これを見ることで
「うらやましい・あこがれる・すばらしい読書環境・文化水準の高いところっていいよね・こんな自治体に住みたい・北海道寒そう」
という気持ちを提供できるでしょう。

あらためて子どもや図書館に関連する方、
図書館を取り巻く環境に閉塞感を感じる人に強くおススメしたいと思います。

ぜひ!

2010年11月4日木曜日

国際子ども図書館に見学に行ってきたメモ

先週、国立国会図書館の分館である
国際子ども図書館へ見学に行ってきました。

今回は授業の一環として案内をお願いしたので、

案内なしの一般利用者として館内を見回った場合に比べれば
得られる知識があるものの、
職員の方に案内をお願いことがある方にとっては
驚くような情報はないかもしれない記事となっております。
写真も撮らなかったし。

それでも質問タイムにいろいろ尋ねた分、
多少の付加価値はついているかもしれないので、
ありがちな見学ものの記事だけど書いてみることにします。



  1. 見学について

    • 見学・ツアーに関するページを見るとパターンはいろいろあるんですが、今回は事前に電話で予約をして職員の方に案内をお願いしました。
      人数などを書いて書類送ったら「参観許可証」が返送されて来てびっくりした。
      今まで見学とか取材とかで必ず依頼状書いていたんだけど、
      許可証もらったのは初めてだった。

      そんなわけで許可証に記載した人数と増減がないように注意をしていたものの、
      間違って1週間前に見学に行ってしまう学生がいるとか、
      20数人参加となっているうちの半数が遅刻するとか(みんなすごい勢いで道に迷ってたらしい)、
      何人かバックレて来ないとか本当に頭の痛くなるようなスタート。

      受付で事情を話したら対応してもらえて助かりました。
      多少の人数変動はなんとかなるらしいです。
      でも先方に時間をずらして頂くなど申し訳ない話です。

    • 見学者

    • 後で尋ねてみたところ、
      現職図書館員、学生、読み聞かせボランティアとか
      児童書の研究者(たぶん出版関係の人も含む)、
      建物に興味がある人などがよく見学されるそうです。

      軽く観察した感じだと「マダム1~2人」のパターンが多かったようだけど、
      平日の午前中とかそんな感じなのかもね。

    • 頂いた資料

    • まずは国際子ども図書館のパンフレットを頂きました。
      表紙・背表紙を除き全6ページでカラー印刷。
      基礎的な歴史、役割、施設、サービスなどが記載されています。
      シンプルでわかりやすく、一般の人向けな感じです。

      その他に各部屋の案内図・資料排架図などもあったので
      いろいろ頂戴してきました。
      児童資料の排架方式に特徴があるのか見てみようと思って。
      結果としては、特徴的なのは家具のデザインのためであるように見えたけども。



  2. 建物全体の話


    • 今回は業務を中心にお願いしたので建物の説明などは
      それほど詳しく伺ったわけではありませんが、
      明治・昭和・平成に建てた部分が混在していて
      平成部分は、安藤忠雄氏の手によるもの。

      戦争、関東大震災の際にも破損はあまりしておらず、
      改修だけですんでいるというんだからすごい話だ。

      実は免震装置が付いていて
      ある程度大きな地震では問題ないはず(実際に起きてみないとわからない)。

      ちなみに火事などがあったらチッソガスで対応。

      明治時代の洋風建築の特徴らしく、
      上のフロアの方が[床-天井間]が離れている(天井が高い)。
      3Fは9~10m程度の高さがある。
      しかしこの特徴にどのような意味があるのかは聞きそびれてしまった。
      うーん、何でだろう? 
      合理性があったんだろうけど見当がつかないな…。


  3. 1F

  4. 1Fには事務室、おはなしのへや、世界を知るへや、子どものへやなどがあります。


    • おはなしのへや

    • おはなしが行われていたので見学できなかったけど
      パンフレットを見る限りなんだか面白い形をしています。
      来年は見られるように調整したいものです。

      ちなみに"おはなし"の最中は大人が入れないルールになっているらしいのですが、
      その理由は「子どもが本の世界に浸れるようにするため」だそうです。
      特に、他の子どもにつき添いで入った保護者、という
      全く知らない大人に囲まれて
      子どもが緊張してしまうことを防ぐためだそうです。

      大人がいると読み聞かせをやりにくいからか?
      と思っていたけどそういう理由ではないらしいです。
      勉強になるね。

    • 世界を知るへや

    • 元貴賓室で床が寄木細工作り。
      ふと思い出したけど、
      国会を見学したときも寄木細工作りの床になっている場所はけっこうありました。
      明治時代の高級な建物のブームなのかな?

      現代では、各国の文字や文化がわかる資料(基本は子ども向け)が置いてある所だそうな。
      この部屋の案内図はないらしいけど、
      代わりにおしゃれなポストカードをいただきました。
      (おしゃれすぎて使いどころに悩む)

    • 子どものへや

    • 貸出はしていないけど、蔵書数は約1万冊。
      本の顔(表紙)を見せることを重視する排架方式。
      「光天井」という、本に影が落ちない作りになっています。

      説明しにくいけど、例えば中央にドーナツ型の椅子&机があるなど
      家具が特殊な形をしていて興味深いです。

      ここに置かれているのは、長く読み継がれている名作が中心。
      メジャータイトルいっぱいです。
      「ぐりとぐら」をはじめとした各名作の人形が置いてあったり楽しげです。

      人形を使って子どもをあやすことに定評のある僕としては
      知らない子どもにちょっかい出して遊びたくてしょうがなかったのは秘密。
      (見学コースを案内されていたのでそれでころではなく、自制した)

      名作もいろいろ置いてあったけど、
      個人的に気になったのは
      『しろくまちゃんのホットケーキ(さわる絵本)』(さわる絵本連絡協議会・大阪 寄贈)。

      文字通りこぐま社の『しろくまちゃんのホットケーキ』をさわる絵本化したもので、
      目の不自由な利用者向けに墨字と点字で文が書かれていて、
      人形とかが紙に貼ってあるかんじ。
      欲しくてしょうがないけど(かわいいから)、非売品ぽかったので断念。



  5. 2F

  6. 2Fにあるのは第一・第二資料室、研修室です。
    • 資料室

    • 第一資料室は日本とアジア、第二はそれ以外の国の児童書や関連資料が排架されています。
      地震対策効果+光量確保の機能を持った書架がかっこいいです。
      参考図書も結構置いてありました。

      基本的には18歳以上が利用可能な部屋ですが、
      その制限の理由として
      1.納本制度による保存のための資料であるため。
      2.研究者などが落ち着いて閲覧するため。
      という2点による理由があるほか、
      18歳というのは研究を始める年齢だから、という話もちらりと伺いました。

      1Fの子どものへやの職員に頼むと
      資料室に置いてある資料も1Fに持ってきてもらえたりするらしい。


      ちなみに国立国会図書館(NDL)との納本の分担を
      どうやって決定しているのかとても気になったわけですが
      18以下の資料と見たら(←なかなか難しい基準)国際子ども図書館とか
      何かしらの分類基準を持っているらしいです。

      その基準も読んでみたかったけど、公開はしていないらしいと。
      けっこう気になる話です。このブログとしては。


    • 研修室

    • 各種図書館関係者を対象にした研修を行うときに使用される部屋。
      見ていないのでどうなっているかはよくわからない。



  7. 3F

  8. ホール、ワークルーム、本のミュージアムがあります。

    • ワークルーム

    • すっかりその存在をスルーし見忘れてしまったという…
      なんかワークショップとかやってるらしい。

    • ホール

    • 常設展を行っている場所。
      2年くらい前に行ったときにはIBBYか何かの
      受賞作品を並べていた気がします。

      ホール中の「メディアふれあいコーナー」では
      パソコン端末を使ってDVDを見られたり
      インターネットでも公開している絵本ギャラリーなんかも見られます。

      そういえば、一部パブリックドメインになっているはずの
      トムとジェリーがないか探してみればよかった。
      どうなんだろうねぇ。

    • 本のミュージアム

    • 企画展会場。
      今行われているのは、絵本の黄金時代
      個人蔵書から借りてきた資料も多数展示されている。



  9. その他


    • 書庫

    • 3階建ての建物を7階層に区切るという不思議な方式で存在する書庫。
      3F部分だけで4階層分使ってたのが面白かった。
      まぁ、フロアによって高さ違うししょうがないね。

      ちなみにスペースには余裕がなくなりつつあり、
      (45万点の収蔵力に対し40万点くらい所蔵していて)
      裏の敷地に新書庫を作るかもというおはなしでした。


    • 職員と連携

    • 近くにある東京子ども図書館に「読み聞かせ」の研修をお願いしたりしているそうな。

      人材面での各図書館への支援としては、
      「遠隔研修」というのを不定期で行っているが、今後さらに力を入れるべき課題だと感じている、とのこと。
      どんな研修内容なのかは、みごとに聞き忘れる。

      児童書総合目録」に参加している機関とは交流があるとのこと。


    • 分類記号

    • 資料室にある資料などは、
      国立国会図書館の支部だけどNDLC(国立国会図書館分類)による分類とは限らず、
      NDC(日本十進分類)のものもある。
      複合的に構成されている資料もある模様。ちょっと複雑。
      でも「子どものへや」は基本的に
      日本全国の図書館との互換性を考えてNDCを採用している。
      (利用者教育的な観点を含む)



参加した学生は勉強になったと感じていたようだし、
とっても良い経験になりました。


さて、あとはバックレ学生共にたっぷりお説教をしてやれば
僕の仕事も完遂だね!

2010年11月2日火曜日

彼らはメガネが好き(公式設定)

タイトルの彼らというのは
国立情報学研究所 教育研修事業(http://www.nii.ac.jp/hrd/)の
トップページ等で見られる愛らしいキャラクター
「博学エゾリス」と「探検モグラ」の個体です。
(名前はリンク先を探すとみつかるよ)



今年は資料組織演習の授業で「NACSIS-CAT/ILLセルフラーニング教材」を使わせていただこうと思って
申請方法や注意点などを確認すべくFAQを読んでいたら、

最下部に
__________________

キャラクターに名前はあるんですか?

あります。教育研修事業ウェブサイトのトップに、キャラクター紹介のリンクが隠されていますので探してみてください。

__________________

というやりとりがあったので
探してみたらメガネ好きであることがわかりました。

(サイト運営側が安易に名前を答えないのに、僕がサーフェスウェブ上に書いてしまうのもなんだか申し訳ないので前述のような表現になりました)


大発見だ。

僕が知ってるメガネ好きは「メガネをかけている美少女が好き」であって
「メガネそのもの、またはかけるのが好き」というパターンではなく、
なんか設定にぐっとくるものを感じました。

僕の周囲の人たちはきっと汚れてしまったんだね。


そんなわけで、
上記のセルフラーニング教材を使って
今日から学生たちに各自で勉強してもらったんですが
なかなか反応が良かったです。

わかりやすいと評判です。

アニメ、というよりアニメーション(音声による説明付)を使って
システムの役割や機能、意義、構成、使い方などを教えてくれるうえ、
勉強内容の確認クイズがついていたり
自分のペースで行きつ戻りつ見直せる仕組みもある。

よくできてるなぁと思いました。
僕が授業中に口を開く必要なんてないんじゃないかと感じたよ。

いずれ教員は完成度の高い授業用コンテンツを探してきて
それを流すだけの存在になるのではないか…なんてね。

きっとこれだけのものを作るには
かなりの労力がかかったことでしょう。感謝しなければ。


現職の大学図書館のカタロガーの方などは
研修・講習会などに参加する機会も多いだろうし
不要かもしれないけど、

大学図書館への就職をめざす学生さんにはおススメだよ!

申請したときに返信のメールくださった方は丁寧な感じだったよ!

個人利用の申請もできるから、必要なのはやる気だよ!



ちなみにキャラクター紹介に関しては
鼻の先端にポインタを合わせてクリックすると…


ブラウザによっては正しく見られない場合もあるから
Internet Exploreを使ってクリックをして
開いたウィンドウの
アドレスバーの右に出る「互換表示ボタン」を押すのもありだよ!

2010年10月26日火曜日

図書館経営論で「財政」に触れる前に見るべき動画

図書館経営論という、
日本全国で学生が苦しんでいるだろう科目があります。

ここ3年観察していて、苦しむ理由は
「図書館の経営」がわからないというより、
その上位語としての「公共経営」がわからない、
またはさらに広い「経営」や「社会」がわからないように見えます。
(図書館経営がわからないだけなら「ある図書館長の一日」がおすすめ。)

こればっかりは社会人にでもならないと
なかなか厳しいかなぁと思いつつも、
わからないものを放っておくわけにもいきません。

特に経験と結びつけにくく感じているのは「財政」のようなんですが
それに関しては、実にいいものを見つけました。


財務省の「日本の財政を考える」というページの
"~財政に関する映像資料1~ 大臣になった男"(24分)です。

途中途中で説明をしてくれるザイセーちゃんの
新人公務員風なルックスの完成度とかも結構好きですが
わかりやすさと興味喚起に良いストーリー設定もわりと好きです。
省庁関係でこのクオリティはけっこう高いと思ったりします。

ちなみに"財務大臣になって予算を作ろう!"をやってからだと
学生に政治への関心も持たせることができそうなんだけど
うちの大学では、教卓からネットワークが繋がらないので無理でした。

あとこの動画はクローラーが収集できない仕様らしいので
ウェブ上での検索に引っかかりにくく、
ふと目に付いた人が見られないようで残念ではあります。

今のところ省庁関係では
警察庁サイバー犯罪対策室の情報セキュリティ対策ビデオのクオリティも好き。
そしてウェブで検索するとニコニコ動画に「ポリスチャンネル」が。
おじさんびっくりしたよ。



その他に、大学がある自治体の
規模やら政策、職員人事や財政についてまとめてみたり
市立図書館の年報を編集して
テキストに書いてあることと絡めて説明してみたりもしたけど、
こんな時こそレポート課題にすればよかったんだ、
と今気づいて少し後悔。

もちろんその時はレポートの書き方から指導しないと
結果として自分のストレスになることは間違いない。

しかし… この科目はそんなことをやる科目じゃないんだ…。
本当は入学してすぐぐらいにレポートの書き方教えてあげてほしいんだ…。
基礎と体系性を大事にしない大学はこれだからなぁ… ハァ…。

2010年10月24日日曜日

最近みつけた図書館関係動画(10/23)

新しいとは限らない、
でも図書館方面の人には役立つ可能性のある動画を
1か月に1回なんとなく探すコーナー第3回目。
いずれはちゃんとまとめ直す必要があるかもなぁ。


ディスレクシアとDAISY

図書館資料論とかに使えるね。


次はこれです。
Morgan Library Set To Reopen Building Following Renovation
MorganとはJPモルガンのことです。
NY1の記者さんは個人蔵書・部屋も取材させてくれたんだって。
独立宣言(1776年)のコピーとか持ってるらしい。
ため息出るほど豪華な図書館だ。



どうもこの1カ月の間にC-SPANというテレビ局のアーカイブに
やたら図書館人の(10年近く前の)インタビュー動画が出ている。
なんでだ? 最近アーカイブし始めたわけではないだろうに?
仮に英語がわからなくても、見てもおもしろかったりするよ。
Library of Congress sep.7 1998とか。


YouTubeで"Library Tour"がタイトルに入ってる動画は
たぶん図書館員が編集してるんだろうなぁと思いながら見ると楽しい。


同じくYoutTubeでいうと"Rare Books"(貴重書)の動画がけっこう
あがっているけど、編集もかっこいいなぁと思ったのは

Rare Books Library Tour - Part One


Yale大学のLaw School所蔵の資料や簡単な歴史などの紹介。
Rare Book RoomのRare Book Librarianとかかっこいい肩書だなぁ。
日本でも貴重書紹介ビデオとか作ったらいいのに。
いや、あるのかもしれないけどよく知らないんよ。



その他今回はالمكتبة(アラビア語の"図書館")で
中東系の図書館動画を探してその様子を見てみた。
例えばこんなのとか。

قاعة القراءة في مكتبة الإسكندرية



見てわかる通り特に驚くようなことはなかった。
すごい図書館だとは思うんだけど、
文化の差を感じないので特に驚きはしない。
たぶん資料の並べ方がちょっと違う程度なんだろう。

英語の動画をアラビア語に訳した動画(著作権的にセーフかどうかは知らない)も見かけたので、
やはり言語の壁を超えるのは大変なんだろうという感じはあったかな。


ふーむ、今までは何となく
月に一回Googleの動画検索で探していたけど
("Library"を検索語にすると1カ月で約3万件くらいの動画が出てくる)
もう少し毎回テーマを絞って集めた方が効果的な気がしてきた…。

うん。そうしよう。

近況

ここ最近は

  • 前期に授業を教えていた学生の姉(他大の既卒)が出版業界に就職するにはどうしたらいいのかと、なぜか突然訪ねてきた話


  • 学生向けに図書館情報学用の資料を選定・購入することになったのはいいが、学科教員の職務怠慢により選定期限が2日しかなく、その間に30万円分の資料(1冊2千円とすると150冊分)探すはめになった話


  • 勤務先の大学の図書館でパート募集したときの採用基準裏話


  • 通信課程担当の苦労話(愚痴)


などなど書いておきたい話がいろいろあったものの、
英語論文の全訳を試みたらあっというまに時間が過ぎてしまった。

普段英語論文を読むとしても流して読んでることが多いし
大学院のときには「2週間で法律系英文40ページをまとめてきてね」とか
ざらで全訳なんていちいちやってられなかったわけで、
かなり久しぶりだった。

せっかく学生に戻るんだしと思って
基礎スキルを鍛え直すためにチャレンジしたけども、

前置詞が憎いとか、
日本語だったら1文が長すぎて怒られるレベルなのにずるいとか、
むしろ日本語の勉強になるとか、
読むスキルと書くスキルは別物であることなどを実感し、

選んだ論文(有名査読誌の論文)の
計算式応用事例が間違ってて無駄に頭を抱えたりで、
正直な所、徒労だったようだ。


とまあそんな近況ですが
研究や勉強と同時進行でこのブログのネタも考えてはいます。

外部への取材活動は
図書館総合展以降(取材交渉するために最適)に
本格化しようと考えているので

ひとまず近いうちに
  • 最近みつけた図書館関係動画
  • とある組織の新規採用(パート編)
  • 【研究者】娘さんを僕にください【評価】

などのタイトルを書く予定でございます。


いやー 充実してるっていいなぁー

2010年10月13日水曜日

金沢文庫に行ってきたメモ

先日金沢文庫に行ってきました。
といっても今回も人の企画に乗ってふらふらついて行っただけ。
学芸員さんの案内付とあっちゃあおとなしくついて行くしかあるめぇ。

ちなみに金沢文庫というのは
図書館史に登場する古い文庫なんですが、
現在はごく普通の博物館(?)として存在しています。



ちなみに最寄り駅は金沢文庫駅。


金沢文庫の成立等について詳しいことは
ネット上のどこかにあるだろうから簡単にだけ書きます。

鎌倉時代の執権として有名な北条氏と系譜を同じくしている
金沢北条家(近くの港を管理する一族)の北条実時が
基本的に他人に貸出しない「一族のみの私文庫」として
作ったとされるのが金沢文庫です。 

鎌倉の武家文庫ではあったけれど、
京都で本を借りて写したりもしてたそうな。

隣に称名寺という名の寺があり、
そこが本を管理する司書の役割を担っていたとか。

とてものどかな良い寺だった。





(寺の裏側、敷地外の写真。
一見するとのどかそうに見えるけど、反対側を向くと実は普通の住宅街。
その様子はけっこう不思議。)


蔵書としては、
政治(が多数)、農業など実務的な資料を多数集めていたが
それ以外にも物語(例えば源氏物語)などもあったらしい。
鎌倉幕府の権力が衰退すると共に
足利学校や、駿河文庫→蓬左文庫などへの資料の流出があったとされる。

この流出に関しては
時の権力者に逆らえなかったためか、
財政基盤の問題で売却したか、およそそんなところらしい。


だいたいそんな感じ。
歴史の話は厳密性が求められがちなので、
なんとなくそんな話もあったという程度に読んでいただいた方がいいですね。



そして上にも書いた通り、
今回は学芸員の方にいろいろとお話を伺ったんですが
その中で聞いた話などをメモしておきます。

聞き間違い、書きとり間違いがあるかもしれないけどご容赦ください。

学芸員さんにお話し伺う機会が新鮮だったため
金沢文庫に関係なくおどろいた話とかも書いちゃう。


  • 金沢文庫では伊藤博文と陸奥宗光のノートを所蔵している。博文は金沢文庫を復興しようとしていたんだとか。
  • 所有している資料の写真を使った出版物は納品をしてもらっている。国語の教科書の吉田兼好は金沢文庫のものだったりする。
  • 金沢文庫が所蔵していた資料には蔵書印が押されている(鎌倉幕府崩壊後に称名寺で押したという説もあるとか。)ため、日本各地に散逸した資料の所在が分かることも。研究機関等の場合はマイクロ写真本を作成させてもらうこともあるが、個人が持っていると断られたりもする。明治時代には金沢文庫の印があると売れるとかで、偽造されたものもあるらしい。マイクロ資料本は、図書館の資料組織でいうところの「物理単位」で撮られているようだ。
  • 時の権力者が書簡などとして使っていた紙(お金持ちだけあって基本的には質が良いが、お金のない時代は質が悪いらしい)は、裁断などをしたうえで、寺の僧侶が裏紙を使っていた。その紙が後年発見され、貴重な「史料」を持つ場所として有名になった。
  • 史料としては一級品のものがあり、図書館学より、文学的、博物学的に大事な場所。文選の注釈書である文選集注(国宝)などもある。文選自体は足利学校に渡してしまったため、こっちにあるのは文選集注のみだとか。
  • 附属の図書館の分類はたぶんNDC。でも図書記号が館内独自のようだった(正確な所は不明)。排列法は用途によって分かれてる様子。シリーズもの多数。公開あり、貸出なし。マイクロ写真本が書庫に多数。
  • 古書店は古書の流通をして生計を立てるので、一度入手したら市場に流通させない公立の博物館に売ることを好まない場合もあるらしい。言われてみればなるほどと思う話。




今回は実質的に博物館に行ったようなものだけど、

図書館は著作権をめぐって大変だけど、
博物館は所有権をめぐって大変なんだなぁと思った見学でした。

なかなかおもしろい収穫だった。

2010年10月9日土曜日

Blind Type に驚く

昨日ライフハッカー[日本版]の記事で
"驚異的な修正能力を持つタッチスクリーンキーボード『BlindType』"を見ました。

過去に自分が打ち込んだデータから
予測してくれるってんなら今やケータイメールにもついてる機能だしなぁ
なんて思っていたらそれをはるかに上回る高性能ぶり。

特にBlind Typeのページにある動画(下の方)の50秒近辺を見て本当に驚いた。


( ゚д゚) ・・・
 
(つд⊂)ゴシゴシ
 
(;゚д゚) ・・・
 
(つд⊂)ゴシゴシゴシ
  _, ._
(;゚ Д゚) …!?

「Ghhhhhhhh」と入力したものが… 「Accuracy」に変換されている…だと!

何があったらそうなるんだ!?


入力の修正や予測を成立させるには、
入力された文字などを手掛かりにして、
(近くにあるキーなどから文字の打ち間違いを予測するとか)
もとから持っている辞書と照合して
その類似度などから予測を行うものだと思っていたわけで。

今回の場合、それどころじゃないんですよ。


文頭であるため文脈から判断することはできなさそうだし、
入力された文字長を参考にしてる可能性はあるけど、
アルファベットの排列の近さ(例えばaとbは順番的に近い)とか
そういった情報を参考にしているとも思えない。

いったい何を手掛かりにしたらそんな修正・予測ができるってーんだ!?


驚きすぎて混乱しながら
同級生とコミュニケーションをとっているうちに
もしかしすると「h」のキーとされる範囲を
何度も押してるときの指の動きが情報として使われているのかも
って話になりました。

実際にどんな方法をとってるのかわからないけど、
例えば「Accuracy」という文字をキーボードで打ち込むときの
「A→c→c→u…」という動きでできる図形をデータとして持っておき
(ただし線には向きがつけられるのでベクトルに近いかも?)
実際にタッチ入力したときにできる図形と比べてる…とか?

文字数が近くて図形が相似だったら勝手にあてはめて修正しちゃうとか…?


まあ何にせよ物理的にボタンを押しこむことを想定していると
全く思いつかない方法で考えた発想なんだろうと思いました。

技術の進歩はすごいなぁ。

今まで誤入力の問題でiPhone買う気になれなかったけど
日本語対応したらぜひ欲しいものです。

2010年10月4日月曜日

Google Booksは、表示させないだけで全文持ってるんだと…

Google Booksは図書をスキャンして
全文テキストを持っていると思っていたんだけど、
自動で引用ネットワークを構築したりはしていないような…?

ドキュメント間の引用ネットワーク(引用する・されるという関係を表したもの)が
あれば便利なのは学術、webの世界をみても明らかだし、
ボーンデジタルか否かに関わらず
アナログ資料のデジタル化も進んでいるんだから

一つの図書をチェックする

図書内で言及されている
「図書」(Google Books内、OCLC等へのリンク)
「論文」(Google Scholar、学術コンテンツへのリンク)
「ウェブページ」(URLによるリンク)
等へのリンクが自動で表示される機能くらいあっても良さそうなんだけどな…?

別に書誌記述が著作権にひっかかることもないんだし。


うーん、でも現状でサービスが展開されてないってことは
「自然言語中に書かれた引用・参考情報を自動で認識して対象へリンクを張る」
技術がそもそも存在しないのかな?


問題になるとしたら
「図書における引用・参考文献の記述が曖昧でわかりにくく
 機械的に『引用・参考文献の部分』を認識・抽出できない。」とかかなぁ。
(論文を書くときには厳密な引用時の記述ルールがあるが、
 図書においては必ずしもそのような書き方はされていない気がする。)

箇所がわからないってだけなら
ボーンデジタルの場合は出版時にタグとかで括っておけばいいし、
アナログ→デジタルの場合でも手作業でなんとかなるんだろうけど…。
引用の記述ルールもいくつかあるから一筋縄ではいかないのか…?

箇所がわかればあとは検索して該当物を識別すれば…、
と思ったけどその識別も難しいのか。識別子が使えるとも限らないし。


現状ではテキストを選択した後に
ドラッグ&ドロップをすれば簡単に検索できるから
そこから自分で選びなさいってところなんだろうな。


ふーむ… しかし技術的に可能か否かは、
引用・参考文献を挙げるときの記述ルールについて
網羅的に詳しく調べて分析してみてから判断する必要があるな。

あとそのあたりを解決している技術の存在についても。


もしあったら、
卒論やり直したり(※)、
「分野による情報探索行動の差」を見ることで
おもしろい結果が出そうだと思ってただけで、
ないならないで別に構いはしないんだけども。


それにしても知識が足りないなぁーー



__________

(※)
僕が大学4年生で僕が書いた卒論は
「図書と論文の間で引用に差があるか」という内容。

当時の環境において、図書が行う引用情報を入手するには、
【データセットを手打ち入力で作る】という地獄のような作業をしなければならず、
(OCRは精度があまりよくなかったので使えなかった)

貧乏でパソコン持ってなかったし、
アルバイトは18:00~26:00(事実上社会人学生)だったし、
それが終わって大学に行って作業を始めても
夜中に入力対象を入手するために図書館に入ることもできないしで
卒論提出期限の2週間前までデータ入力をしていました。
(ほとんど文章を書いていなかった。)

指導をしていただいた先生はとても温厚な方なんですが
その時ばかりは烈火の如くお怒りになりまして。

当然分析内容に関しても突貫工事としか言えない完成度なので
留年を覚悟したんですが…、
(結果も、そんなに違いが出なかった気がする)
かろうじて卒業をすることになって今に至る、と。

なんていうか後悔しかない。

そして「図書が行う引用」というのは僕の中ではもう完全に黒歴史。
やり直せるというのならやり直したいという気持ちがあったりします。

テーマとしては結構気に入ってたけどね。

2010年10月1日金曜日

来年から社会人学生になるよー

合格発表から1カ月くらい経っているんですが、
実は来年度から学生になります。博士課程の。

ありがとうございます、ありがとうございます。

ここを見てくださった方が
きっと心の中でお祝いの言葉をくれたに違いないので
先に感謝の意を書いておきたいと思います。


そして来年の環境なんですが、
ひとまず今の勤務先での継続が決まったようなので、社会人学生になる予定です。

もし契約の更新がなかったら
1年はおとなしく専業の学生になるつもりだったのですが、
せっかくお金の面で助かるんだし、仕事は継続していきます。


勤務先の事務の人に
「その科目数で学生になるとか頭は大丈夫ですか?」
とか言われたけど、めげないで頑張ります。



学生という立場の利点は、

  • 学位が手に入る(頑張れば)
  • 授業が受けられる(業界の偉い先生がいろいろ教えてくれる)
  • 研究指導が受けられる(行き詰まったときに助かる)
  • 業界的に素晴らしい人脈が手に入る(ことがある)
  • 大学が持つ施設、設備が使えるようになる
  • 情報資源も使えるようになる
  • 学割も使える
  • 隠れ蓑になる肩書が手に入る

など様々です。

お金はかかるけど、
社会人になってからそのありがたみを痛感いたしました。

「どこの専門学校だよ」と言わずにはいられないくらい
勤務先の環境もひどかったしね。



ちなみに箇条書きの一番下に書いた
「隠れ蓑」ってのは僕のような心の弱い人間には必要なアイテムです。

今の仕事に就いてからというもの、

それまで比較的良好な関係だった人に
妬み嫉みを全力でぶつけられて激しい人格攻撃をくらったり、

知らない人から
「あなたは来年クビなんでしょ? クビになったらあの人をいれてね^^」
みたいなメールをもらったりと、いろいろと面倒なことがありまして…。


できるだけ教員の身分は隠しておきたいわけです。

なので研究発表の場に出る時には学生の肩書を使っていくつもりです。



ひとまず最初の3年で博士用の研究を終わらせて、
余裕ができたら学生という肩書にものをいわせて
あちこちに潜入取材を試みる、という大きな野望を胸に抱いて頑張ろう。


でも気が付いたら1年目から全力で遊んでそうだからなー

0年目からもう少し頑張っていくかー

2010年9月23日木曜日

最近みつけた図書館動画(9/23)

興味深い図書館動画を探すのも仕事の一つです。
日常的に話の種を探しておかないといけないですからね。
見た目がきれいとか、設備がおもしろいとか。

いろいろ動画サイトを見てまわる割に
YouTubeの割合が高いのが残念だけど、
通常では簡単に見つからないものも探してきましたので
ぜひご覧ください。



John Rylands Library

美しい図書館のスライドショー。
John Rylands University Libraryの動画は数多くあるけど、これが一番よかった。
三年以上時間がたってるけど、この動画はもっと再生数がのびるべき。



Christ Church College, Oxford University

Oxford Universityのクライストチャーチカレッジ。 
歴史ある図書館は素晴らしい建築物である場合が多い。
数百年後にも残っていてほしい、そんな荘厳さを漂わせます。
日本の図書館は… 
うーん、まあ王政とかじゃないと大金はかけられないよね。



Vienna, Austria: The Danube and Melk Abbey

オーストリアのドナウ川沿いにあるMelkの修道院。
図書館は1分23秒あたりから。
天井画の存在感ってけっこう大きいですね。
実はこの動画は"Library"などのタグが付いていないので、
そんなに簡単にはみつからないはず。



Danish Library Projects - Inspirational Tour

図書館家具の会社、Lammhults Library Design
最近YouTubeで始めたチャンネルの中から一つ。
BCIというのは社のブランド、というかプロジェクトみたいです。
今回は図書館家具(furniture,interior)を中心に動画を探していたので
この動画は実に喜ばしい発見であります。



Digital 3DS Max Charleston Library

図書館の3D動画とかも面白いかなーと思って。
これを発展させて現実をそっくりそのまま反映させた形の電子図書館が
完成しないものかと密かに期待しているんですが
セカンドライフが技術的な理由で失敗していることを踏まえると
実現を期待するのは厳しいか。


そのほかには、
vimeoで見たthe libraryというハイセンスな動画作品も合わせて書いておこう。


Googleの動画に対して“Library”などの言葉でアラートをかけると
悲惨なことになることもよくわかったけど
(ノイズが多すぎる、セーフサーチが役に立たない等)
これからも新しい出物と、過去の面白い動画を探していくことにしよう。

2010年9月14日火曜日

学生一本釣り会場はこちら

さて、大変残念ながら(?)後期の授業が始まりました。

昨年睡眠時間を削りまくったおかげで
今年は休日を仕事に割り振るだけで授業を成立させていけそうな
そんな明るい兆しに満ちています。
やっと研究方面に時間を割けそうです。


で、タイトルですが、今回のエントリは教えている学生向けの罠です。


後期はレファレンス演習という調べ物の科目があります。

うちの大学の図書館は参考図書が少ないし古いし、
テキスト使って調べ物をさせることで得られる効果が
あまり多くないと判断したため、

学生同士を二人組にして質問をする側と受ける側に分かれて
攻守交替させながら、ついでに発表などをしてもらいます。
(授業時間中は発表&インタビュー。調査および報告書作成は授業時間外に。
ひとまずテキスト等は心強い味方として持たせます。)


ところが放っておくと、
本人にもたいして役に立たない質問を出してきます。

たとえば、ブルボンプチシリーズは全部で何種類か、とか。

なめてんのかと。
手元に置いてあったからそんな質問出したろと。
基本的にメーカーに問い合わせるかホームページ一択だろと。
うちの姉が懸賞で当てた当時は全部で22種類だったよと。
どれもおいしかったよと。

そんなわけで、あくまで授業としての緊張感を演出する必要があるわけです。


で、そのための策の一つとして
「教員が最後に質問をだすから頑張ってとりくんでね」
という仕掛けを用意することにしてみました。


わけのわからない単語はとりあえずググってみる、
ひとまず概要をつかむためにググってみる、
そんな習慣のある学生が、
うっかりここにたどり着いたら(たぶんそれなりの確率でたどり着くと思う)


「かかったな!」


と全力で言ってあげようと思って今からこうして準備をしてみたわけです。
さて、どれほどうまくいくやら。


簡単なものから難しいものまで、
僕自身が答えを知っているものから知らないものまで、
論文から図書まで、
手掛かりの多いものから少ないものまで、
きっと図書館人として知っておいて損のないものを各種ご用意。

全部くじ引きで担当者きめようぜ!二人がかりで2週間あげるからさ!


  • ゲニーザの写真が載ってる資料が欲しい。

  •   「書物の墓場」ゲニーザ。
      『図書館の興亡』という本の第7章の記述を見たことから興味がわいた。
      語源はヘブライ語の「倉庫」という意味らしい。
      出典についての説明から、スペルは「Geniza」らしい。
      カイロのシナゴグとかにあったらしい。今はどうなんだろう。


  • ビスコー年代記号法の使い方が書かれた文献が欲しい。

  •   日本語で書かれた文献があったら興味本位で読んでみたいなと思って。
      図書記号法のあたりの単語だったはず。
      英語だったら… 悩むな…。


  • 天下の遺書ってなに?

  •   図書館史の教科書(樹村房)で見かけて、
      大学にあった歴史関係の事典を調べた限りでは
      何のことやらわからなかった。中国関連だったはず。


  • 「くにがまえの中に書」と書くような、図書館業界で使われていた特殊な漢字(旧字?)が一覧になった資料を以前どこかで見かけた。思い出せない。代わりに探して。

  •   最寄りの図書館の本で見かけたんだったか…。
      図書館の歴史関係の本だったか…。
      あったらとっても嬉しい。


  • Project Gutenbergのダウンロード数1位を知りたい。

  •   難しくはないが、ほぼ確実に英語。
      さて、どう対応してくるかな?
      器用に立ちまわってくれればいいけど。
      前に見たときは「不思議の国のアリス」だった気がする。
      今見たら変わってたけどね!


  • 「格子なき図書館」はどうしたら借りられる?

  •   図書館史(日本図書館協会の最新版)か日本の近代図書館サービスの本を見れば
      ひとまず手掛かりは得られるはず。
      そこから先はうまいことやっていただこう。


  • 現在、日本一大きい書店がどこか知りたい

  •   たぶんジュンク堂(池袋)かな…?
      でも変わってるかもしれないし。
      とりあえず「大きい企業体」でないことには注意してもらおう。
      (そっちは紀伊國屋書店だったはず。)


  • 書店と図書館が併設されている(たしか浦和だったような?)ところでどのような変化が起きたか書かれている文献が欲しい。

  •    去年いろいろ調べたけどみつからなかった。
       さて、資料として世の中に存在するだろうか。


  • arXivについてその運営などを説明した日本語の文献を探してほしい

   おせわになった先生が論文書いていたから間違いなく存在はする。
   が、ものがなんなのかわからないときっと探すのは苦しむ。
   うちの大学ではJ-DreamⅡあるからみつかるかもね。



この課題を実際に出すのは年末になると思うけど、
結果は合わせてここに書きましょう。使い回しはできないね。

この世に資料が存在しないかもしれないし、
「妥当なプロセス」を踏んているかどうかという点を重視してるし、
みつからなくても評価には影響しないから学生には頑張ってほしいものです。

たのしみだな~ はやく年末こないかな~

2010年9月12日日曜日

あいでんてぃふぁいあー

前回のエントリでかいた
DOIについて調べたときの一番の収穫は「識別子」がまとまってたことです。

統計をとって分析をしたりとか、
データを突き合わせて調査をするといったときに
「識別」は、非常に頭を悩ませる問題になります。
(リンクをつくるときにも問題になるけど)

例えば「ある著者の業績を評価する」という場合に
まずは「ある著者が書いた文献を数える」ことになりますが、
この段階でかなり苦しい。

だって同姓同名とか、
結婚して名字変わったりする可能性があるじゃないですか。
アルファベットのスペルが統一されてなかったり(shiとsiなど)、
姓+名前のイニシャルで書かれてるデータもあるじゃないですか。

つまり"ある著者名を表す文字列は、ある著者を「一意」「一義」に識別するとは限らない"
ということなのですが、
とにかくこの状態だと、統計をとる前に
同じ人を同じ人と、違う人を違う人ときちんと認識する作業が必要になります。

たいていの場合、
著者名の文字列が同じ(同姓同名)でも所属組織は異なるし、
所属組織が同じでも、生年月日も違う可能性が高いから、
なんとかなるけど、理論上の精度が100%にはならないわけです。

当然こういったときに、
「ある人間一人に対し、固有の記号でも付いてて将来変わらなきゃいいのに!」
という気持ちになるわけです。

国民総背番号制みたいなものです。

とりあえずそんな時に、同姓同名の他人を別物とし、
本名とペンネームを統一して扱えるような「識別子(ID)」が欲しくなると。


これは当然著者に限った話ではなく、
「数を数える・集計する・統計をとる」ときには起こりうる問題でして
僕のような統計・分析にわくわくする人は、
識別子の種類や機能をいろいろ知っておいて損はないのです。

使いやすく・わかりやすく・普及する番号の管理を目指すために
どんな手段をとるべきか考える上でも
なかなか興味深い材料にもなるしね。


前から調べようと思っていたけど、偶然まとまったものが手に入ったから、
これを機にどんな種類の識別子があるのか追加で調べてみたわけですよ。

ざっと以下のような種類がある模様。
他にもいろいろとあるかもしれないけど、
とにかくノイズが多くて探すのがしんどいので…。

ノイズを減らすために正式名称を書いておきました。


まずは【DOI® handbook 1-3 identifier】 に書かれているISO規格。
ISOの検索システムで確認して、
最新版が出てるものなどについては少し修正。

JIS規格になっているものに関しては、
日本工業標準調査会:データベース検索-JIS検索で「JIS規格名称からJISを検索」をすると
全角、半角、大文字、小文字の区別があるらしく非常に検索しにくいため、
漏れているものもあるかも。


  • ISBN: ISO 2108:2005 International Standard Book Numbering
  • JIS X 0305 国際標準図書番号


  • ISSN: ISO 3297:2007 International Standard Serial Number
  • JIS X 0306 国際標準逐次刊行物番号


  • ISRC: ISO 3901:2001 International Standard Recording Code
  • JIS X 0308 国際標準レコーディングコード


  • ISRN: ISO 10444:1997 International Standard Technical Report Number
  • 国際標準テクニカルレポート番号。ISOで取り消し決議?


  • ISMN: ISO 10957:2009 International Standard Music Number
  • 国際標準楽譜番号。


  • ISWC: ISO 15707:2001 International Standard Musical Work Code
  • 国際標準作品コード。


  • ISAN: ISO 15706-1:2002 International Standard Audiovisual Number-- Part 1: Audiovisual work identifier
  • ISO 15706-2:2007 International Standard Audiovisual Number -- Part 2: Version identifier
  • 国際標準視聴覚番号。JISにはないらしいが、なぜか日本語版wikipediaに解説がある


  • ISTC: ISO 21047:2009 International Standard Text Code
  • 国際標準テキストコード。
  • 検索エンジンで検索するとかんじだと、今年ホットな話題らしい。


図書館の人にとって最低限の常識であるISBN,ISSN以外にもいろいろあることがわかります。
そしてJISでは扱われていないものもちらほら。


そのほかに見つけた面白そうな識別子は、

  • UAI: Universal Author Identifier

  • PII: Publisher Item Identifier

  • SICI: Serial Item and Contribution Identifier
  • BICI: Book Item and Component Identifier(なくなったかも?)

  • ISIL: ISO 15511:2009 International standard identifier for libraries and related organizations
  • 図書館及び関連組織のための国際標凖識別子

  • JOI: JST Object Identifier
  • 正式名称探すのにとても苦労した…。
  • たぶんJST(科学技術振興機構)のオブジェクト識別子。

  • IPI: Initial Protocol Identifier
  • ガチガチのコンピュータ用語だから微妙に関係ない。

  • biblid:Bibliographic Identification
  • その昔ISOの規格だったが取り消されたらしい

全部目を通すのもおもしろそうだけど、
それどころじゃないからなぁ。入手もしにくいし。
興味はあるけどこの方面の研究やったことないし…。

とりあえず研究用にISIL、UAIだけは読んでおこうかな。


ちなみに統計に関しては
JISC利用統計レビュー(※PDF)がおもしろかったので
(おもしろさが伝わる自信はないけど)未読の勉強家の方にはぜひオススメ。

2010年9月11日土曜日

D・O・I! D・O・I!

引用の記述形式について網羅的にまとめておきたいといろいろ調べているうちに、
ふとDOI(Digital Object Identifier/ディジタルオブジェクト識別子)に目が行った。

考えてみれば他人の論文の冒頭で触れられているのを見る程度で
大雑把にしか知らないし、
これを機にと思いDOI.orgを見ながら少し自分で調べてみたわけです。

ざっと気になった所だけ読んだ限りでは、
システムに組み込むとかでなければ、
内田 尚子. “ディジタル・オブジェクト識別子(DOI)”. 情報管理. Vol. 42, No. 1, (1999), 32-46 .を読むだけで満足できる、という結論に達しました。

なんという徒労… この目の疲れからくる悔しさをどこにぶつければ…
規格だから当たり前かもしれないが
10年前からそんなに変わってないじゃないか…


ということで、その悔しさはこのブログにぶつけることにしました。
同字異義語の多さ(他に人名等の固有名詞もある)と表記ゆれのバリエーションが豊富だし、
書いておいたらちょっとくらいいいことあるかとも思って。

僕は英語があまり得意ではなく、このあたりのことも教わったことがないから
うっかりすると間違ってるかもしれないんですが…、
まぁ、間違ってたら間違ってたで、そのときはしょうがなかったということで。
てへ☆(可愛くごまかすことをねらう成人男性の図。)


まずDOIとは何かという話から。

DOIというのは、簡単に言うと「電子的なコンテンツの識別記号」です。
IETF RFC 2396に規定されるURI(Universal Resource Identifier)、
URN(Uniform Resource Name)の一種という位置づけです。


ちょっと違うけど、書籍についてるISBNと似たようなもの。

ISBNは1タイトルの書籍に対して1つのISBNをつけているけど、
DOIは1つの「オブジェクト」に対して1つのDOI nameをつけるために使います。

「オブジェクト」というと抽象的なのですが、
DOI® System Demonstrationsによると、
例えば、雑誌の1論文(Journal Article), 本の1章(Book Chapter),
モノグラフ1冊(Monograph), 地図1枚, 動画1本(※グロ注意)など
様々なものに対してDOI nameをつけています。 

さらに上記の内田氏の記事(doi:10.1241/johokanri.42.32)によると
1.雑誌自体に対してつける(ISSNと同じレベル)
2.その中の1号分に対してつける
3.その中の1論文分に対してつける
4.その中の抄録という一区切りに対してつける
というように様々なレベルに対してつけられることも書かれています。

事典の各項目に対しても記号をつけることができるってんだから驚きです。
どうもDOIというと「1論文」という単位で
番号をつけているイメージだけど、実はそうでもないと。

いやー、面白いくらいにつけ放題だね。(ただしdigitalに限る。)


あと主なメリットとして「リンク切れに強い」とよく言われています。

オブジェクト、というかリソースの管理・識別にはURLを使う場合もあります。
理由は「一意」だから。
一意というのは、同姓同名がいなくてきちんと各々を識別できる、ということ。

でもURLはあくまでUniform Resource 「Locator」であり、
「所在」を示すものなので、
リソースが移転したりすると、リンクが無効になって困ったりするわけです。

そこで、特定のリソースを呼び出すとき、管理するときなどは
リソースにつけた「名前(例えばDOI name)」を使うことにして、
インターネット上のどこかで「名前」と「所在」の対応づけをさせることにする。

そうすると、
リソースを使う人は常に「名前」を使い、
自動で「名前」から「所在」を割り出す係にあとのことを任せ、
「所在」へのアクセスを導いてもらう形にできる。

「名前」と「所在」を正確に対応させる係がしっかり仕事をしていれば、
「名前」を使う人たちは
「所在」が移ろうが行動に変化はなく、困ることはない。


…。

あまり上手に説明できてないな…。
うーむ…。ま、しょうがないか。
授業のときまでにはもう少し勉強して黒板に図を書きながらやろう。


ちなみにDOIはIDF(the International DOI Foundation)によって管理されている。

registrant(登録者)が、IDFやその委託を受けているRegistration Agencies(RA)に登録をすることで、自社のコンテンツにDOI name がつけられるようになるようです。

少なくともFAQの3を見る限りでは、
RAの顧客になるか、RAになるか、
DOI財団の一般会員になってお値段お安めのトライアルで制限付きの権利を得るか
いずれかによって登録者になれるということらしい。


あとDOI name の構成はこんな感じ。


記述するときはANSI/NISO Z39.84-2000のルールに従います。
全体の長さに関して、技術的な制限はない模様。

中心の"/"より前(左側)をPrefix、後(右側)をSuffixとよびます。
全部まとめてDOI nameです。

PrefixにはDOIのルールに基づくことを示す記号や
登録者をあらわす数字が書かれます。
桁数の制限については書いてなかったけど、
大きな組織のときは「1000.10」のようにsub-prefixを作ることもあるらしい。

Suffixは登録者(主に出版社)が自由に英数字を使って、
登録者所有のオブジェクトを識別する部分。
ISBNをはじめとした様々な規格に則って記述することもできる。
FAQなどを読む限り、DOI systemでは他の規格(たとえばISBN)を
使ったからといって困ったりはしない様子。


___

授業で使う気はあんまりないけど
もう少し上手に説明できるようになっておきたい…。


ここから先は疑問に思ったこと。暇を持て余したら調べる。

日本の学協会誌・機関がどのくらい登録しているか統計をとった報告書等を見たい。
他の識別子も含めて、動向が知りたい。

勝手にPrefixを作ってdoiぽく見せて使用したらどうなるんだろう?
怒られるんだろうか。
裏でURLの対応づけをしてくれないのは確かだから悪意しか感じないけど。

規格団体はどこも手堅くお金が入る流れができあがってそうだけど
収支はどうなっているんだろう?下世話な意味で気になる。

2010年9月2日木曜日

ネタ企画原案: きょうのしりょう

以下はこんなの欲しいなと考えていたもの。
頑張り次第では実現可能かと。

相変わらず多くの需要にフィットする企画が思いつかないけど、
別にお金はかからないし、
労力対効果を無視すればそれなりにメリットはあるかも…?

_________

  1. 企画名
    「きょうのしりょう」(仮)
    ※「きょうのわ○こ」と同じでアクセントで。



  2. ジャンル

  3. 教育・エンターテインメント


  4. 企画概要

  5. マニアックな参考図書の存在を動画で紹介する謎の番組。
    ナビゲーター的な人が毎日一種類ずつ(1回3分ぐらい)カメラに向かって資料の使いどころを紹介する。
    基本的には「そんな資料が世の中に存在するのか!」と視聴者に言わせること、そして誇らしい気持ちになることを目指す。
    基本的に生放送は避ける。
    曜日によって担当者が変わったりしてもおもしろそう。
    紹介する資料のセンスが問われる。


  6. ターゲット

  7. 一般成人や図書館(特にレファレンス)の勉強をし始めた学生。
    一般の人でも、図書館資料を使いこなしたい人や奇特な人には受け入れられる気がしなくもない。(よほど頑張って広報しないと一般の人の目には届かないだろうけど。)
    最悪誰も見てくれなくても、やってる方はいろいろと勉強になって楽しい。


  8. 発展性・だったらいいな

  9. 資料の収録対象範囲、出版年などの情報も含めて上手にアーカイブすることで、「webで使える3次資料(2次資料選択用ツール)」になりうる可能性もあるが、役に立つコンテンツを目指すなら「量」が大事になる。それを考えると気が遠くなるので、欲張りはいけない。
    ただし、マニュアル化すれば人海戦術も可能かも?
    この映像を学生に作らせることで教育効果も期待できるかも?
     
    こういった活動をやっていると就職活動の際にネタが増えるのは確か。それを餌に学部学生あたりをひっかけることも可能か…?
    そこまでいけたら学校側から助成金を引き出すような交渉に持ち込みたい。

    …ちょっと欲張りすぎか。


  10. 問題

  11. 普通に資料を紹介したらきっと玄人向けになる。でも玄人には需要がないだろうから、普通に紹介すると誰が得するかわからない動画が完成するに違いない。要注意。 

    資料の中身を映して流したら送信可能化権に抵触か?はっきりわからない。でも許可を取りに行くべきなのは確か。許可取りに行く前にデモンストレーションを作らなきゃいけないか…。

    中途半端に顔を隠しても真面目にやれと敬遠されそうだから顔はしっかり出さないとだめ。人前に顔を晒して活動するにはそれなりの勇気が要る。
     
    「必要性」はほぼない。あったらほんのりおもしろい程度。いまいち華に欠ける。
     
    労力はそれなりにかかりそう。


  12. その他

  13. 企画の実行に費用がかからない。

    紹介する資料のネタが尽きるとは考えにくいけど、もしもの場合、データベースのチュートリアル動画(ざっと調べた感じではあまり発展していない領域)を勝手に作っても似たような位置づけの企画になりそうな気がする。こっちの方が有意義ではあるかもしれない。 

    始めるなら来年の4月から?
    (個人的な事情だけど、来年の4月から学生の肩書が手に入るので、参考図書がいっぱい置いてあるところに出入りし放題になるため。)

_______
無駄ではないと思うんだけど、
なーんか、もう一ひねり欲しい感じだな…

うーん… うーん…

2010年8月31日火曜日

学生に読んでほしい本2

半年ブログ書いてまだ2とか、この職務怠慢!と
言わるかもしれないんですが、いやいや、ちゃんと読んでますよ。
学生にオススメしにくいものばっかり読んでただけです。

今回はタイトルが気になっていた、坪田知己『2030年メディアのかたち』,講談社,2009 を読みました。

プロローグ + 1~8章 +エピローグ という構成で
前半は、簡単なメディアの発展史(インターネット発展のキーマンの解説含む)
後半は、既存のメディア(特にマスコミ)がどうなりそうかについて書かれています。
ところどころ出てくるモデルや「人の興味を引き付けるメディア史ネタ」は
授業で参考にさせてもらおうかなと思う部分もありました。

図書館司書を目指す学生さん(大学3年生あたり)の基礎知識として、
4章あたりまでは、ぜひオススメしたいです。
僕がメディア論の知識が乏しいからかもしれないけど、
そのあたりまではわくわくしながら読めますよ、きっと。

そして本文中で触れられていた動画についてメモ。

EPIC 2014 日本語字幕版

※2014年にはこうなる!という架空のメディア史。
 アマゾンとグーグルは合併してグーグルゾンになってないよね?
 2015も探すと出てくるよ(ただし英語)。

KnowledgeNavigater 日本語字幕付

※画質注意


ちなみに僕は2030年にどうなるかという見解が知りたくて
この本を手にとったのですが…。
(5年後や10年後は現状から方向性くらいは予想できても
 流れの速い現代において20年後を予想するってんなら
 さぞかしすごいことが書いてあるのでは!?と思って。)


そんなに驚くほど革新的なことはなかったかな、
というのが正直なところです…。
20年後ってのは、まだ現状から予想される世界なのかな。
技術的な話がないのも新書だからしょうがないけどさ…。


てっきり
脳内で考えたことが記号化されて(しなくてもいい)即座に自動で検索できて、
しかも視界の中に、他人には見えない検索結果一覧があらわれて、
マバタキの回数でその中から一つを選んで表示するシステムとか
出てくるのかと思って勝手に期待してしまった。

いや、根拠のない勘としての20年後だけどね。


CNNの元記事が消えてたし、ホントかどうかわからないけど、
↓とかかなりおもしろかったし、案外いけるんじゃないかと思って。
(*゚∀゚)ゞカガクニュース隊 脳から直接ブログに投稿する装置? 米大学院生が開発


ああ、でも最後の方にほんのちょっとだけ書かれていた
「情報無価値説」がどんなモデルで表現されるのかとても気になる。
そのうち改めて探してみよう。

2010年8月29日日曜日

最近見つけた図書館動画(8/29)

データベースのチュートリアル動画でも探してみようかと
YouTubeをうろうろしていたら
おもしろい動画がいろいろあったのでメモしておこうと思います。


○Librarians Do Gaga


最初の30秒に耐えられれば腹筋を鍛えずに済みそうですね。


The Librarian
Greg Gliennaさんは"Meet the Parents"(映画)のディレクターらしいです。
ああ、でも人によっては笑えないという方もいるかも…。


○Help Me, Ninja Librarian!


「Ninja」と「Librarian」の動画はいくつかあるけど、
彼らにとって忍者とは何なのか問いたい。小一時間問い詰めたい。



あとALA(アメリカ図書館協会)のLibrary Advocacy Day  Video Contestも貼っておこう。
3つ目のHonorable Mentionがオススメです。


○Library Dominoes

図書館の本でドミノ、というのは僕の子どもの頃の夢でもありましたので。
でも見終わった後には叫びましたよ。オチは!? ねぇオチは!?


○The Librarian


何の手がかりもなしに探し物を依頼してくる利用者。
なんでも探してくれそうだという、図書館員への過度な信頼でもあるのかな?
と思って見てみると、考えさせられるなぁと。
日本だったら「犬のおまわりさん」を連想させるやり取りです。

笑えるというわけではないけど、アニメの絵柄はかわいい。






ちなみに、Librarianという語で検索をかけて
かなりいろんな動画をみたんだけど、
やはり日本とは違い、専門職としての認知度が高い感じがしました。
「Librarian」と名がつくだけでネタになる感じ。


そのおかげでハズレ動画が多すぎるというのは問題ですが…。
(「Librarian」と言う語がステータスを示すために書かれているだけで
動画内容とは何の関係もない場合が多すぎるようです。)

いやー、検索語についても考えさせられますねぇ。

2010年8月18日水曜日

図書館の勉強に役立つパッケージ系映像資料を探せ!

用途としては教員が授業の準備を楽にするとか
司書を目指す学生が自習するためとかいろいろだけど、
図書館系の映像資料を網羅したリストはweb上にないものかと探してみました。

映像資料は検索システムではイマイチ探しにくい場合もあり、
都合のいいリストがあればと思って。


とりあえずこのあたりが参考になりました。

図書館情報学図書館所蔵資料:ビデオテープ一覧

東京都立図書館(2004年頃まで)

紀伊國屋 bookwebのカタログ


そしてリストを眺めたり、入手可能性を調べてみて思ったのは

  1. だいたい株式会社ポルケ(と紀伊國屋書店)と日本図書館協会が作るか、放送大学の資料。教育用であり、お金儲けのためではないことがひしひしと感じられます。

  2. 高値の理由は、需要が少ない、教育用だからというだけでなく、著作権処理済みの場合もあることがその理由みたい。個人で購入するというのも想定してないんでしょう。そりゃそうか。

  3. その値段と用途から、公共図書館が一館で揃えるとは考えにくく、基本的には大学図書館が所蔵していると考えた方が妥当な様子。 

  4. 映像資料を使いながら授業を行っている例も、探すと出てくる。

  5. 品切れか絶版かわからないけど入手できない資料もけっこうある。

  6. 図書館の全体像、サービス面、媒体としての資料(特に紙)が中心。資料組織(図書館関係の勉強で学生が一番苦しむ領域)の映像は少ない。映像化しにくいから? でもパッケージ化されてなければ…


また、捕捉として


ということで、リストはあるけど「教員が授業のために」と思ったら
自力で探す心構えも必要みたいですね。
これからもがんばって探していこう。


ちなみにインターネット上で探せる映像についてもいろいろ集めているけど、
それはまた別の機会にまとめていこうと思います。
(どうすれば上手にまとめられるか思案中。
 はやく使える形にまとめておかなければ…)

2010年8月15日日曜日

Twitter 20:80

20対80の法則、と呼ばれる法則があります。
「20%の○○が80%の××を占める」という法則です。

20、80といった数字を取り沙汰されることもありますが、
とりあえずここでは、
「少数の○○が多数の××を占める」という
分散と集中の法則として捉えておきましょう。


あらゆる所で見られる法則ですので
おぼろげな記憶の中からいくつか書いてもバチはあたらないと思ってますが
「少数の書籍が多数の売り上げを占める」とか
「20%の富豪が世界のお金の80%を持ってる」とか
「ある主題分野の論文は、少数の雑誌に大量に発表される」(ブラッドフォードの法則)と
いった具合に使われています。

(ロトカの法則、ジップの法則、プライスの平方根則なんかも
 あわせて勉強するとおもしろかったりしますよ。)



そしてこの法則は効率を重視する際によく使われます。

上記の例で言うと
「よく売れる少数の本を優先的に取り扱いたい」とか
「20%の金持ちを対象にビジネスをした方が大金がとれる」とか
「ある主題の論文がよく載ってる少数の雑誌をコアジャーナルとして選ぶ。
 だって購入できる雑誌数には予算と場所の限界があるし…。
 (最近はビッグディールであんまり関係ない気もする)」とか、そんな感じの使い方です。


で、Twitter見てて思ったんですが
自分のタイムラインは
「少数のフォロワーの多数のツイート」で埋まってることがよくありましてね。


もちろん自分が好きでフォローをしているので
困ることはないんですけど、
「発言の多い少数の人が行ったツイート」を一瞬だけ隠す
ツールとかあったらもしかしておもしろいんじゃないかと思ったわけです。

そうすることで見逃しが減ったりするかも、と。


それに「多数の××を占める」方を隠すというのは
効率を重視する場合とは逆の考え方で法則を利用する案だし、
けっこうおもしろいかなーって思いましてね。


これで開発スキルがあったら自分で試しに作ってみるんだけど
だれか暇な人がつくってくれないかな~

(という他人任せな記事を書きたかっただけというのは内緒。
 既存のツールでなんとかなるかもしれないのに
 調べもしないで書いたというのも内緒です。)

2010年8月8日日曜日

PubMedの使用法に関する動画をみつけた

PubMed Centralのデータを使って研究をしようかと考え
NLM-DTDタグライブラリー(Journal Publishing Tag Set Tag Library)の
日本語訳が都合よくweb上に落ちていないか探している過程で
おもしろいものを見つけたのでメモ。


看護・薬学系の学生に対する利用者教育で頭を悩ませている
うちの大学の司書さんにも教えてあげよう。

一通り検索方法を教えた後で、
学生の復習用に紹介するのがよさそうですね。


PubMedの使い方〜基本編〜


PubMedの使い方〜発展編〜


PubMed Centralの使い方



togoTVはどうやら信頼に足る発信元のようですし
特に内容を吟味とか必要なさそうだしよさげですね。
再生数はもっと伸びるべきなのではないかと思います。


大学の図書館で働く場合には内部向けに
こういう資料作ったりしないといけないかもよ?
とかおどかしながら司書課程の学生に
専門資料論あたりで見せてみるのもありだな。

データベースとかは代理店とかが説明会やってくれるだろうから
そんなことは実際にはあんまりない気もするけど。
あ、でもフリーの場合はそうもいかないのかな…?



とりあえず目当てのものは、
医学図書館系、図書館情報学系の雑誌か本を探せば出てくるんだろう、
という根拠のない期待をしながら探しましょう。
(ただしISOやJISでそれらしいものを発見できなかった。)

自分で訳してなんとなく理解するだけでも研究には足りるんだけど、
権威のある団体が出す情報は信頼度が違いますもんね。

2010年8月5日木曜日

【使いどころは】図書館に関係しそうな日【謎】

使いどころがよくわからないものの、
仕事の都合上、
まとめておくと話のタネになることもあるかと思ってまとめ。

「なんか図書館が関係しそう」と思ったものを収集。
記録媒体、道具、文字、いろいろ含めました。
(電器・放送関連は除外)


☆マークは、図書館に直接関係するもの。
直接的すぎてこのブログにはなじまない気もしたけれど
まとまっているページなどが簡単に検索されないので、
せっかくだから書いておこうかと。


△マークが付いているのは
日本記念日協会 今日の記念日で検索したもの。
(ただし日本記念日協会の認定したものだけではない。
 そして認定に厳しい条件があるわけでもなさそう。)

*マークが付いているのは
ウィキペディアの日本の記念日一覧からつまんできたもの。

○マークは下記いずれかの本から。
 ・すぐに役立つ366日記念日事典
 ・記念日・祝日の事典
 ・記念日ハンドブック

詳しく確認していないので、
もしかすると2010年8月現在、
なくなってしまったものもあるかもしれません。

あと資料によって表記が違う場合とか、
書きうつすのに間違ったりとかありうるかもしれませんが、
そのあたりは、まぁ、てきとうにご勘弁。



1月28日 △逸話の日

2月18日 ○エッセイ記念日

2月21日 △日刊新聞創刊の日

3月1日 △切抜の日

3月3日 △オーディオブックの日

4月2日 ☆国際こどもの本の日
    ☆図書館開設記念日
 関連資料:歴史公文書探求サイト『文蔵』
    
3月17日 *漫画週刊誌の日

3月31日 *学校教育法公布記念日

4月8日 ○参考書の日

4月10日 △教科書の日

4月19日 ○地図の日

4月23日 ○世界本と著作権の日(世界図書・著作権デー)
 ☆子ども読書の日
      サン・ジョルディの日、世界 本の日 

4月23日~5月12日 ☆子ども読書週間(○以前は5月1日~14日だった様子。)

4月30日 ☆図書館記念日

5月1日 ○語彙の日
5月1日~30日 ☆図書館振興の月

5月3日 ○世界報道の自由の日(世界報道自由デー)

5月8日 ○童画の日

5月18日 △ことばの日

5月20日 △ローマ字の日

5月25日 ☆納本制度の日

5月27日 ○百人一首の日

6月1日 ○写真の日

6月14日 ○日記の日

6月19日 △朗読の日

6月27日 △メディア・リテラシーの日

7月1日 △童謡の日

7月17日 ○まんがの日

7月21日~8月20日 ○雑誌月間

8月19日 △俳句の日

9月1日~7日 ○印刷週間(~30日 印刷月間)

9月4日 ○クラシック音楽の日

9月8日 ○国際識字デー

9月27日 ○英字新聞発刊記念日

10月6日~12日 ○国際文通週間

10月7日~13日 ○古紙リサイクル週間

10月15日~21日 ○新聞週間

10月27日 ☆文字・活字文化の日

10月27日 世界視聴覚遺産の日(2010.11.22追記)

10月27日~11月9日 ☆読書週間
    (2010・第64回読書週間標語 「気がつけば、もう降りる駅。」

11月1日~7日 ○教育文化週間、文化財保護強調週間

11月3日 ○レコードの日

11月16日 ○録音文化の日

11月20日 ○世界こどもの日

11月23日 ○いい文の日、ゲームの日

11月26日 △ペンの日

12月1日 △映画の日

12月12日 △漢字の日

12月21日 △回文の日
 ○クロスワードパズルの日

その他:
毎月19日 ○トークの日
毎月第4土曜日 ○こどもの本の日

外国についても探したら面白そうだけど、
暇すぎて死にそうになってからでも間に合いそうですよねー。

もし実際に何かイベントをやろうとするのであれば
制定した団体等のオーソリティなどをしっかり抑える必要がありますが、
(特に一私企業が制定したものが含まれることに注意が必要)
僕の仕事には上のもので十分だったので割愛です。


それにしても日本には「司書の日」はなさそうだけど
作るとしたら何月何日になるんでしょうかね?

日本の司書制度が確立した日とか?
図書館令が一部改正した1906年10月8日をその日とみなすのかな?
どうなんでしょうね。


あと「電子書籍の日」とかはまだなさそうだけど
そのうちできたらいいなと思うとなんかわくわくする!

2010年7月31日土曜日

Q:学校図書館に児童・生徒・教員を惹きつけるための、未だかつてない斬新な企画を考えなさい

※ただし図書館の役割は無視しないこと。斬新さは教員が驚くかどうかで判定。


学校経営と学校図書館の期末テストおまけ問題
(単なる加点要素。これを解かなくても満点はとれる。)として
学生に自由なアイディアを出してもらいました。
もちろん単なる加点要素だから採点はなんとなくつけるよー。


○既にありそうな気もする企画
・児童&教師で作成したクラス対抗オリジナル絵本コンテスト

・昼ご飯時に校内放送で新刊案内

・怪談朗読会

・ブームが過ぎて日の目を見なくなった本(特に無駄な複本など)を
 ILLにより集めて、読書会を行う。
 (資料の再利用方法として興味深い。
  ハリーポッターとかどうなったんだろう。)

・貸出回数によってポイントをつけ、
 ポイントがたまったら禁退出資料が借りられる権利を贈呈。
 または貸出期間2倍権、貸出冊数2倍権など。


○興味深い企画
・図書館で魚を飼育する。
 飼育方法に関する本などを一緒に置いておき、
 その生態を観察させた発表会をなど催す。
 何度も図書館に足を運ばせることをねらう。
 (始めるにあたってぶつかる困難は小さそうだし
  これは!と思ったけど、他の学生いわく、
  実際にやってる学校があるらしい。効果の程が気になります。)

・各クラスに蔵書目録(子ども用/紙ベース)を用意する。
 目録は、
 タイトル、ジャンル(主題)、対象年齢から引けるように。
 かつ資料を読んだ後に、
 感想や心に残った絵を書き込めるスペースをつける。
 教員にも参加してもらったり、共感をしてもらいたい。
 (現実的な労力を別にすれば、かなり気になる企画。
  作業量は技術力でカバーできる日が来るかもしれないし。
  コミュニティサービス的な感覚と考えるとしっくりくる。
  クラスが仲良くなる上でも興味深い案だと思います。
  数か月ごとに目録を各クラスで交換しても面白いかも?)

・ブックトークをジャ○ネット○かたに、
 ストーリーテリングを森本○オに依頼する。
 (現場で立案したら怒られそうな企画。
  しかしこれはこれで見てみたい…!)



必ずしも今の段階で現実的じゃなくても
問題が解決すれば実現するかもしれないし、
アイディアだけは持っておくと楽しいよね!



そういえば「企画」に関しては
無体財産権による規定とか聞いたことがないけど、
一応これらの企画関連に権利があるとしたら
それは考え出した学生に帰属することを明記しておきましょう。

2010年7月27日火曜日

普通の人と広報

「単位くれよ!」という学生と
「だったら単位だす理由くれよ!」という教員の
微笑ましい攻防がぼちぼち始まり、これが片付けば夏休み突入です。

夏休みにやらなきゃいけない仕事と勉強は山ほどありますが、
そんなことより以前から気になっていた
「図書館員体験、一日図書館長のbefore→after観察日記」という
手間がかかりそうな企画が
実現可能かをGoogle先生に尋ねてみました。

だいたいこんな感じ。

○対象者
 ・有名人または小・中学生がほとんどで、
  意外にも「普通の大人」を対象にはしない。

○企画の意図
 ○有名人の場合
  ・マスメディアパワーを使いながら図書館の存在をアピールする
  ・話題性が必要なので有名人,キャラクターなどを起用
  ・マスメディアに魅せるための仕事を少しだけ。
   そしてささやかな感想。

 ○子ども(特に小中学生)の場合
  ・教育の一環としての職業体験
  ・読書振興のため
  ・図書館利用教育の振興


うん、なんかね、
専門的な業務の体験企画ではないらしく、
図書館側の準備裏話に驚かされるということもなさそうだし、
図書館の広報誌に載っている情報以上のことは
取材をしても出てこなそうな香りが漂っているんですよね…。
(各地の図書館員体験系企画の
 タイムスケジュールを見比べたら卒論くらいにはなりそう)

よってこの企画はイマイチな気がするので
一時保留にして、ひとまずここにメモだけ残しておこう。



個人的には、

一般成人に専門的な仕事を体験させる→
図書館の裏側は高度な知識が支えていると認識→
クチコミや書き込みで図書館員の裏側の仕事が広まる→
図書館員すごい(立場向上)

こんな効果を期待して
「一般人の図書館業務初体験生中継」とかやってないかと
期待をしていたんですが。(すごく見たい)

探し方の問題かもしれないから、もう少し頑張ってみるかな。


サクラという仕事は
「"自分と同種の者"の動きは正しい気がする、
しかもその数が多ければ多いほど正しい気がする」
と感じる人間の習性があるから成立するんだろうと考えると

"一般の人が一般の人であること"を重視した取り組みとか
広報的におもしろそうだと思うんだけどなー

2010年7月20日火曜日

【学校経営と学校図書館14】【図書館資料論14】

【学校経営と学校図書館14】
テーマ:学校図書館の基準
各種基準に目を通しつつ、使いどころについて考える授業。
学校図書館の司書教諭になった同級生が
いろいろと悩んでいたので、
学生のうちにその存在をしっかり理解してもらおうかと。

読んだのはこのあたり。
・学校図書館評価基準
・学校図書館施設基準
・学校図書館図書標準
・学校図書館メディア基準
・学校図書館図書廃棄規準
・情報メディアを活用する学び方の指導体系表


【図書館資料論14】
テーマ:図書館資料と技術(RFID中心)
RFID、ICタグ自体は別に図書館だけの話でもないし
図書館資料論で触れる話かどうか悩むんだけど、
基本的には資料の取り扱いに関連する使用法が多くなるので
図書館資料論で触れることにしました。


・港区の図書館にIC図書館全導入(4分半)



図書館専用IC(TRC)
まんなかの地図みたいなとこをクリックすると楽しいし、よくわかる。


・Automatic Library Sorting using RFID(1分半)

図書館の中の映像はいろいろあるけどなんとなくこれを採用。


・Take a Seat(大人気のRFIDによって動く椅子の動画)



NYPL the sorter
従来よりすごいらしい。

その他参考資料:
図書館におけるRFID導入のためのガイドラインとかも合わせてメモ。

あと利点などについては図書館とICタグとかが
薄くてわかりやすくていいですね。


返却・出納効率ということで言えば
Book Roboが気になるんだけど、映像が見当たらなかった。
探してみて見つからなかったら撮影交渉をお願いしてみようか…。

2010年7月19日月曜日

【図書館史14】【情報サービス概論14】

【図書館史14】
テーマ:現代と今後の図書館
図書館の協力体制や資料電子化の話。

ファーミントンプランとか全米集書目録計画(NPAC)とか、
IIB→IID→FIDという謎の記号とか、
IFLAのコアアクティビティの話とか。
もちろんそんなに詳しい話はしないけども。

あとはデジタルデバイドが心配な学生たちに
・プロジェクトグーテンベルク
・青空文庫
・Google booksあたりを紹介しておいた。
図書館が今後変わっていきそうだ、
資料なくなるんじゃね?
という感覚を持ってくれればそれでいいかなと思います。


【情報サービス概論14】
テーマ:情報サービス環境の変化
メールやチャットやTwitterによるレファレンスや
レファレンス協同データベース、
Googleのサービス一覧に書かれる機能、RSS、amazon、
はてなブックマーク、次世代OPAC、なんかの話。

図書館員がwebサイトの利用法を教育する時代はもう来ている、
と個人的には思っております。
すくなくとも、
文系ビジネスパーソンのためのウェブ力最大化計画
という本を先日読んで、それを強く感じました。
間に図書館が入った方がもっとうまく行くのではないかと。


次世代OPACに関しては
「次世代OPAC」への移行とこれからの目録情報 (特集 [日本図書館研究会]第50回研究大会)
 (こないだブログのどこかに著者の先生が講演された動画を貼りましたが)
メタデータの現在を読むといいかもしれません。

以前図書館のシステム会社の方とお話をした時に、
「よく次世代OPACを搭載したいとか言われるけど、
 何がやりたいのかはっきりわからないから困る…」みたいにぼやいていたことが思い出されます。
まだ日本ではもやもやした概念なんでしょう。
「次世代」という用語も相対的すぎるから今後変わりそうだし。

ちなみに僕の中で「次世代OPAC」は
「amazon+google+はてなブックマーク+メタサーチエンジン」に
図書館世界のFRBR理論を足したもの、という認識です。

そらOPAC不要論もでるわ、ってくらいwebの話。
どうなるのか興味深く眺めておりますよ。

【資料組織概説13】

【資料組織概説13】
テーマ:MARC
MARCの歴史、レコードとフィールドという概念、
外形式・内形式の記載内容、JAPAN/MARCフォーマットを読む、
そんな授業。

中途半端に概念だけ説明すると
逆にさっぱりわからなくなると判断したため、
1レコード分のデータ例と
JAPAN/MARC 2009フォーマット(平成21年度以降) ※PDF を
まるまる使って、どこに何が書いてあるか考えさせてみる。

やってることは「設計図」と「完成物」の比較だから
最悪の場合、バックボーンなしに知恵だけで理解は可能かもしれないという話。
パワーポイントにアニメーションつけて動かしながら説明したし、
なんとなくは理解をしてもらえたと思ってはいるけど
それが確認できるのは、実質テスト結果からだからな… 

もっと学生は質問をバリバリ寄こしてくれればいいのに…

【学習指導と学校図書館13-14】

【学習指導と学校図書館13-14】
テーマ:NIE(教育に新聞を)
NIEの動向や方法や授業案などを見て、
学校図書館はどう関わっていけるのかを考える。

参考資料:
・NIEの全体的で簡単な話については、
 http://nie.jp/を見るといろいろ書いてあります。

 特に見ておきたいのはNIE実践の前後を比較した
 「第4回NIE効果測定調査」2005※PDF とか、
(事前と事後で調査人数が違いすぎる…?)
 NIE実践の実態調査 2008 ※PDF とか。

新聞を取り巻く環境については
日本新聞協会 Pressnetなども見ました。

あと普段スルーしがちかもしれないけど、
asahi.comなどのネット版記事は、NIE用のワークシートがついていたりします。
その他にもセミナーをやっていたり、出前授業をやってみたりと
当然ながら新聞社は積極的。

そんなわけで図書館が何もしなくても
NIEは成立する気がしないでもないんだけど、
図書館では「記事を探す」という支援ができるだろうし
その訓練だけはしておかなきゃと思ったわけです。

本当は日経テレコン21、聞蔵Ⅱビジュアルなどの
有料のデータベースが使えたりとか、
各新聞社が出すCD-ROM版があればよかったんだけど、
うちの大学にはないし…。

せっかくなので学生たちには「縮刷版」を使って記事の探索をさせてみる。
記事の再現性は縮刷版がいいんだろうけど、
「保存重視」でなければ電子データの方がよさげです。

あとNIEの事例に関しては
日本NIE学会編『情報読解力を育てるNIEハンドブック』,明治図書,2008
日本新聞教育文化財団NIE委員会編集『NIEガイドブック 総合的な学習編』,1999(販売終了)あたりを使ってみました。

『情報読解力を育てるNIEハンドブック』の
「株式欄を活用した株式学習ゲーム」はおもしろそうだと思いました。
「漫画・写真コーナーを使った方法」の5コマ目予想とかもユーモアのある遊びとしてはおもしろそうです。


個人的には教育効果に関して
「効果が高いとまでは言えない」という感じがあるので
来年はもう少しそのあたりを踏み込んで調べてみようかな。

2010年7月12日月曜日

【学校経営と学校図書館13】【図書館資料論13】

【学校経営と学校図書館13】
テーマ:学校図書館の評価
評価の計画とか、評価の観点、評価の方法などは
図書館経営論、図書館資料論のテキストを読んだ方が
詳しく書かれていたりするのでそちらを参考に。

根本的な問題として
「○÷△」という式を「△が1あたりの○の数」として認識して、
その意味するところを考えることができる人の方が少ないというのは
残念な話だったりします。
それを訓練するのも仕事のうちかもしれないけど、
なんか違うような気がしないでもない。

まあ、全国SLAの「学校図書館評価基準」も
使いやすそうな形してるし、
ルーチンとしてこなすうえではそんなに問題ないかもしれないけど。


【図書館資料論13】
テーマ:図書館の自由
図書館の基盤にある図書館の自由とは。

参考資料:
とりあえず大事な原典。
図書館の自由に関する宣言 1979改訂版
(※学生に読ませると15分かかるということが分かった。)
図書館史のテキスト(JLA,2010)によると
「山口県立図書館問題」などが改訂に影響を与えているらしい。

Library Bill of Rights


そしてこのジャンルの解説をしている類似の資料は何冊かあるけど
図書館の自由に関する事例集,日本図書館協会,2008
が新しかったので使ってみました。

この資料は目次を配るだけでも面白かったりしますが、
とりあえず、いくつか取り上げて何が問題なのか考えさせてみたりしました。
「図書館の役割」を理解していないため何がどう問題なのか理解できない
という様子もちらほら見受けられたのでそこは今後の課題。

それにしても今回不覚だったのは、授業が7月8日にあったのに、
7月9日に「耳をすませば」が放送されるのをすっかり忘れていた点です。

上記資料の中に
・映画「耳をすませば」における読書記録の残る貸出方式の問題
というのが載っております。

大雑把に書くと、
「ニューアーク方式の貸出はプライバシー保護の観点から問題がある」ってことで
JLA側と製作者側(スタジオジブリ)がやり取りしたよ、という話。
そして、その結果が作品中のセリフにほんの少しあらわれているという…
(該当個所はヒミツ)

個人的には全然重要な問題だとは思わないけど、
「話題性」という点でこの絶好の機会を逃すとは…不覚…!

ドラマ「相棒」の話も食いつきやすそうだったもんだからつい…。



あと最後に公共図書館がフィルタリングを行うことは妥当かどうか
学生に少し考えてもらいました。
観点は説明したけど答えは出していません。
現場の人間ではない僕の立場において、
大事なのは論拠であって答えではないと思っています。
ずるいかもしれないけど
「教員」という立場を持って発言をすると
それをそのまま鵜呑みにする人が多くて気がのらないのです…。

しかし参考記事を「探させて」(←重要)ディベートをしてもよかったかな。

【図書館史13】【情報サービス概論13】

【図書館史13】
テーマ:昭和・平成の図書館
1950年前後から現代あたりまでのお話。
図書館の自由に関する宣言、中小レポート、
市民の図書館、図書館員の倫理綱領、
公立図書館の設置および運営に関する基準(報告)
NPM,PFI,指定管理者あたりは押さえておきたいところ。

それぞれについて深く掘り下げている時間的な余裕がないため、
特に参考資料等は使っておりません。

それにしても
日本の図書館についてはJLAのテキストを使いたいけど
他国の図書館史については樹村房のテキストを使いたいという悩み。

2冊買わせるのは忍びないんだよなー
来年どうするかなー(来年も続けられればの話だけど)


【情報サービス概論13】
テーマ:レファレンス資料の評価
どのような資料がレファレンスサービスで役に立つのか、
類似資料との比較を行う際のポイントとは何か。

よく使われる資料の紹介もするけど(テキストを参考に)、

とりあえず作業メイン。
レファレンス資料を各自で選び、
機能(索引等)、見た目(図版の有無等)、価格、
収録件数(とポリシー)などを把握し、
他館の所蔵、類似資料との記載内容の比較を行い、
購入や更新をすべき資料かどうか検討してね、という課題を出す。

学生がめんどくさそうな顔をするのは言うまでもなく、
学期末は「来週までのレポートが5本出されましたぁ(泣)」とか
悲痛な叫びも聞こえてくるわけで。

甘い蜜(加点)つけてあげても良かったかなぁ。

2010年7月9日金曜日

【資料組織概説12】【図書館概論12】

【資料組織概説12】
テーマ:目録の作成
書誌記述の精粗(個人的にはレベルという表現がしっくりくる)、
書誌単位、FRBRモデルについて。

書誌記述の精粗はの第三水準での記入項目とその意味を説明。
頑張って表みたいなもの作ったよ。

書誌単位は基本的に教科書読んで説明。
黒板にいろいろ書いたりもしたけど、
来年があるなら写真か動画などでわかるようにしておきたい。

あとFRBRモデルは
和中幹雄・古川肇・永田治樹訳『書誌レコードの機能要件
IFLA書誌レコード機能要件研究グループ最終報告
(IFLA目録部会常任委員会承認)』,日本図書館協会,2004

がPDFでIFLAのアーカイブの中に丸ごとあったようでお勉強させてもらいました。

本当は図3.1の、よく見る図だけでなく、
図3.2、図3.3まで説明出来たらいいんだろうけど
僕自身の理解が不確かな状態だし、
テキストでもその程度にしか書かれてなかったし、
学生は実体関連モデルも知らない状態だし、
ということで今回はそこまでやりませんでした。
うーん、来年があったとしてもやらない…かな?

もちろん例を挙げながら説明するんだけど
自信を持って伝わったと言えないモヤモヤ感…。

平成21 年度 京都大学図書館機構 第2回講演会 の
基調講演:帝塚山学院大学 渡邊隆弘 准教授の動画(↓)
の後半で触れられていたりしますが…



【図書館概論12】
テーマ:図書館の歴史(西洋)

資格としては1単位7回で足りるだろうに
なぜか2単位15回なうえ、なぜか図書館や司書と無縁な
看護学生たちに対して普段から図書館史の授業をおこなっているので
適当に流用してまとめておいた。
来週は日本編。

【学習指導と学校図書館12】

【学習指導と学校図書館12】
テーマ:学校図書館と著作権
著作権の基本的な話から新しい話まで。

参考資料:
日本図書館協会著作権委員会編著『学校図書館の著作権問題Q&A』,2006
出版年からわかる通り平成22年1月1日施行の改正著作権法には対応していません。
そんなに大きく気にする必要はない気がするけど、
来年は論文を探すなりして補強が必要かもしれない。
内容は「著作権の基本」(どのような権利があるか、制限があるか)や
具体的な学校でのシーンが問題になるか否かをQ&A形式で解説というもの。
ページ数が少ないから、学校関係者はサクッと読んで
丸めてポケットにでも入れたらいいよね。
(罰あたりだけど、いつも手元に置いておきたいという意味で)

特定非営利活動法人「eラーニング教育開発センター」著作権理解度クイズの初級 

あとはどこかの授業で使った材料も。

政府インターネットテレビ
違法?合法?ダウンロードにご注意!〜著作権法改正

簡単に分かるクリエイティブ・コモンズ
…やっぱ音ズレしてる?

これらの資料だけでなく、
文化庁のページから自由利用マークとEYEマークなんかも触れました。

内容が多すぎるかな…。
映像を見なけりゃいいんだけど…。

教員採用を受ける学生たちに話を聞くと、
どうも著作権的な問題がペーパーテストで出るらしいので
触れておいてよかったとのこと。だからこれは来年も削らない。
でも授業方法は改善が必要かも。

2010年7月2日金曜日

【図書館資料論12】

テーマ:出版流通の変化と電子書籍
オンライン書店、大型書店、POD、電子書籍などの話。
出版流通の新しい事情はテキストを使ってられないからねぇ。

学生のほとんどがAmazon使わない、
大型書店行ったことない(でも本屋には行く)、
電子書籍使わない、iPad触ったことないということで、
体験と結び付けにくい状態であることがよくわかりました。

参考資料:
責任販売制度はこの記事がわかりやすかった気がします。
出版8社が「責任販売制」を導入 懸案の返品率抑制に期待
Google使って資料を探すときにも、期間を指定する小細工とかをします。
ニュース記事はできるだけ新しい方が使いやすい場合が多いし。


オンデマンド出版についてはこういう機械も押さえておきましょう。
Espresso book machine


日本語で解説が必要ならこちら。
CNETJAPAN フォトレポート:米のグーグル本社で「Espresso Book Machine」を見学してみた

電子書籍の市場動向としては
株式会社インプレスR&D
【調査発表】対前年度比約131%に拡大、うちケータイが86% 電子書籍の市場規模 464億円(2009年7月8日)
がいいですね。
さすがに前年比2倍以上の成長は止まったみたいです。
たぶん近日中に今年版が出るんだろうけどタイミングが合わなかったな。
さて伸び率は100%を割るのか!?

東京ITニュース 電子ペーパー デジタル文房具


東京ITニュース 離陸する電子書籍市場 Kindle iPad 講談社


東京ITニュース Google ブック検索〜日本の書籍への影響


そして時系列に注意しながら
INTERNET Watch 出版流通対策協議会、Googleブック検索の和解案離脱を説明(2009.9.2)
を投下です。
さて、日本はどうなるかね。

東京ITニュース 電子書籍の推進 内藤正光 総務副大臣 インタビュー


やっぱり東京ITニュースはおもしろなー。
短い時間なのにすごくまとまってるしなー。


ちなみに図書館として抑えるべきなのは、
上の動画で総務副大臣も述べている、
経済産業省 デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会(第1回)配布資料
平成22年3月17日開催
に掲載されている資料のうち、
資料4(3) 国立国会図書館・長尾館長提出資料(電子書籍の配信利用における図書館サービスの位置付け(※PDF1枚)
でしょうね。
資料4(2)を見るとその意味することはわかります。


実現したら図書館員の役割は大きく変わるんでしょうね。
コンピュータの管理と権利関係の管理がメインになるのかな?

【図書館史12】【情報サービス概論12】

【図書館史12】
テーマ:昭和初期(1952年頃まで)の日本の図書館

どんどん関係ない資料を紹介する授業になってるけど
きっちり授業はやってます。参考資料をあまり使わないだけです。

話題のタネ:
マンガで読破 シリーズ一覧
教養のためにマンガでもいいからぜひ昭和初期の文学も読んでね、と。

国立公文書館デジタルアーカイブ 日本国憲法の御署名原本 

参考資料:
占領期における図書館政策の推移―CIE関係文書による
テキストに反映されている部分もあるし、
読まなきゃいけないというほどではないけど、
簡単に見られる素材としてちょっと読んだりしました。
でもクロフツ大佐とか書かれてもピンとこないよね。

あと国立国会図書館の成立について、
国立国会図書館のウェブページに載っている沿革では
1872年(=文部省書籍館)から書かれているけど
JLAのテキストによると、
『1872年の文部省書籍館と1875年の東京書籍館とは蔵書が繋がっていない』と
書かれているし、さてどうしたものかと思ったのは内緒。

そして近代史より古代が楽しいことを再確認した!


【情報サービス概論12】
テーマ:索引語とシソーラス
【資料組織概説7】と同じ。

ただし、こっちの方が
使い方に関する説明なども入れるぶん少し丁寧。

データベースを使って検索するところも見せたいけど、
環境が… だって環境が…