2016年2月4日木曜日

そうだ、ワシントンDCに行こう お散歩日記

前回に引き続き旅の記録。いったい何しに行ったのかよくわからない、そんな日記。


1日目

全日空の便で現地の朝9時頃に空港へ到着。入国審査が終わって経路の確認をしていると空港のアナウンスで突然呼び出しをくらう。
何か入国で問題があったのかと思いアタフタしていたら空港の職員さんから飛行機に携帯電話の忘れ物があったことを伝えられる。が、僕のじゃありません…。

飛行機の中で「オデッセイ」「ブラックスキャンダル」「図書館戦争」を見て疲れたのでとりあえずホテルにチェックインして少しゆっくりしていたら「旅レジ」に登録したおかげでメールが届く。

"Winter Storm Jonas"による大雪への注意喚起…

翌日、翌々日は公共交通機関が全て停止? 不要な外出は控えるように…?

そして続々と各種店舗も午後や夕方には休みに入る。
図書館・博物館・美術館などでは少なくとも2日後まではどこも休館が決定。
自由に動けるの6日間しかないのに到着早々この仕打ちとは、いったい何しに来たのか… 
頭を抱える波乱の幕開け。

そして家族やお世話になっている方々から「非常事態宣言」の報道を見た心配のメールが届く。
しかたなく近くのドラッグストアで行列に並び水や食料を買い込んで籠城。
どうしようもう帰りたい…。


2日目

雪は勢いを増し、外出を控えるようお触れが出ているのでホテルで待機。
しかたがないのでホテルのジムで5時間ほどトレーニングした後、テレビを見る。
みりんは英語でもmirinで通じるらしいことを料理番組で学ぶ。
思えば英語力は現地の小学生以下、支払い能力以外大人としての尊厳はないなぁ…

ちなみに泊まっていたのはデュポンサークルという比較的治安の良い場所。
雪が積もりゆく街並みを窓から眺め、「なんかこの景色ホームアローンで見た」という感想が口からこぼれる。

【走り回る除雪車を眺める。頑張って、そして助けて。】


3日目

未明くらいまで雪は降っていた様子。ご近所では最終的21インチ(50cmちょっと)積もったらしい。最も降った地点ではその倍くらい。
"Winter Storm Jonas: Where Does it Rank Historically?"という記事を見ると記録的なブリザードだった様子。いやあ、そんな瞬間に立ち会えるだなんて嬉しいです、嬉しいということにしておきたい。

もう我慢できないのでとりあえず外に出てみると、雲ひとつない晴天。

公共交通機関は未だ動かず休館のところばかりだが、2本の足で歩けばいいじゃない! 
散歩だ、散歩! 外に出なかったら本当に何しに来たのかわからなくなるよ! 手遅れだけど!

ということで当初予定していなかったジョージタウンと呼ばれる地区に散歩に出かける。
ファーストフード店くらいしか開いていないが、食糧たりなかったし助かる。
ありがとうSubway!

せっかくだから大学の図書館にでも潜り込んでみようかと思いジョージタウン大学に行ってみるものの、職員らしき人たちが頑張って雪かきしているのを見て申し訳なくなってやめた。

【それにしてもHealy Hallはすごい迫力だった】

犬の散歩や雪かきをしている人たちを横目で見ながら、主旨は想定と全く違うが日常風景を見る旅も悪くないと思い始める。
現地の方は雪かきをしたりソリで遊んだりしている。

【写真の両端にあるこぶのようなものの中には車が埋まっている。頑張れオーナー!】

雪道つらいと思いながらも1日で20km近く歩く。足の裏に内出血がみられたが、持っていた熱さままシートを足の裏に貼って寝たら翌日にはだいぶ回復した。


4日目

無料の博物館も、有料の博物館も未だ休館。
スタッフが出勤できないとかきっとそんな理由なんだろう。

一部路線の一部区間だけ交通網が回復したが、やることないので今日も散歩。
せっかくだから今度はダウンタウン地区を歩く。
ホームレスをみかける数が他より多い印象。なるほど夜徘徊するのは賢くないかも。

こちらはカーネギー図書館の一つ。Carnegie Library of Washington D.C.。
すでに図書館ではなくなっている様子なので、特に中には入らなかった。
国際スパイ博物館がなかに入る話も出たが白紙撤回されたとか。



【建築様式はボザール様式と言うそうな。かっこいいね。】


午後はモールと呼ばれる地区の公園を歩く。
そう、公園には入れるんだよ! トイレとかは閉まってるけど!

【こんな道を2時間歩いてまわる。踏み固めた人がいるのが救い。でもすごく滑る。】

・Washington Monument/ワシントン記念塔


【塔と撮影地点の間はプールのはずなんだけど、よく見ると足跡らしきスジがある。なぜ?】

・Tomas Jefferson Memorial/ジェファーソン記念館


【keep outで近づけないのでシルエットだけ。神殿にしか見えない。】
一国の大統領とはいえ、オリンポスの神々と同格の扱いではないかと思う。


・Franklin Delano Roosevelt Memorial/フランクリン・D・ルーズベルト記念公園


【像と同じような服装で行ったけど後ろに並んだ写真は撮影できなかった】

・Martin Luther King, Jr. Memorial/キング牧師記念碑

【雪の中から爆誕!と言われてもちょっと信じる】


その後市街地に戻ってきた。
本屋の前でナンパしているらしい男二人組が「僕たち経験なクリスチャンだから何もしないよ!」みたいなことを言っており、「何もしない」は国も言語も関係なく共通する手段なんだなぁと納得する。
ついでに本屋でどんな日本関係の本がおいてあるのか眺めてみるが「NINJA」「SAMURAI」みたいなものしか見かけなかった。
アメコミショップ、紅茶屋などで土産を調達。


5日目

未だ議会図書館やNIHは開かないものの、ようやくスミソニアン博物館の一部(4つだけ)が開館。よかった…。

National Air and Space Museum/航空宇宙博物館

【ゼロ戦の説明には神風アタックも書いてあった】
飛行機好きというより、宇宙好きにオススメな印象を受けた。
場所は市街地から少し離れるけどUdvar-Hazy Centerの方が飛行機の展示が多くて見ていて楽しそう。

National Museum of Natural History/国立自然史博物館

【象いいよね、象】
必見とされるホープダイヤモンドは残念ながら展示されておらず、悔しいので自然史博物館のガイド本を買ってきた。
哺乳類のコーナーと鉱物,宝石のコーナーが特に面白かった。
日本の自然史博物館をまわったときは、原石が多く加工後の宝飾品になっているものはあまり見なかった気がするけど、ここではかなりお高そうなネックレスがいくつも展示されていて、みとれている女性が多かった。

そして次の日に予定されていたNIH,NLMの見学はキャンセルとなる。


6日目

ようやくアメリカ議会図書館が開館。お土産買わなきゃ。

・アメリカ議会図書館(トーマス・ジェファーソン館)

【天井には様々な学問をあらわした絵が描かれている】
建物の内装を見たいのであれば、日本からも見られる時代ですよ(前回のエントリ参照)。
ボブ・ホープ・ギャラリーやら企画展示やらでは「風刺」を行う人間がクローズアップされていた。
日本にいて意識したことはあまりなかったけれど、
風刺は"ユーモアがあれば許されるかもしれないけれど、ほぼ間違いなく敵を作る"という存在なわけで、表現の自由との関係も密接なんですよね。もう少し注意深く見るようにしてみよう。

Arthur M. Sackler Gallery/サックラーギャラリー
俵屋宗達展を見るために行ってみる。本当は地下で繋がっているFreer Garalleyに行きたかったけど2016年初頭から2017年夏ごろまでクローズ…。
ファクシミリ版ではあったけど風神雷神図屏風も展示されていた。
そういえばスミソニアンの博物館は、個々の館はそれほど大きくない印象だけど、その中でもサックラーギャラリーは特に小さい印象を受けた。

この頃にはふっきれていて、もう旅の目的は散歩でよくない? みたいな気持になる。
午後は大使館街の散歩へ。

【旅行初日の僕、ではなくクロアチア大使館なのでもっと深刻な意味があると思う】


7日目

朝のニュースで休校になっている学校が多いことが報じられる。道路脇に積まれた雪が邪魔になっているから危ないんだとか。結局最後まで雪の話題ばかりだったな…。

午後1時すぎの便で帰国。ボルチモアからシカゴ経由で成田へ。
空港内を見て回ったけれど、小分けの袋にお菓子が入っているような「職場用」に適したお菓子が見当たらず落胆する。

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振り返ってみると全体的に雪のせいで大幅な予定変更があり、毎夜次の日はどこが開いているのか調べるのが日課になっていました。
国立樹木園とかNLMとかナショナルギャラリーとかカジノとか行きたかったな…。
その分散歩しながら遊んでたIngressは一週間でUPV=1100, UPC=700, 歩行距離=94kmくらい捗ったけど、複雑な気持ち。

レストランの食事なんかは税で10%、チップが20%前後必要なため「表示価格の3割増し」みたいな感じで、全体的に物価が高いという印象は否めない。しかし、首都だけあって見る物も食べるものも揃っていて飽きないところでした。そして一人だと予定変更はしやすいけど大皿料理とかは手が出なくなるので、食べる楽しみを味わうためには一人旅が向かないことを痛感した。

いつか機会があったらまた行きたいものです。
行くなら桜祭りがやってる時期か、大使館街がオープンハウスになる5月とか、夏の日が長い時期が楽しそうですね。その時は大人しくツアーにしようかな…。



2016年2月2日火曜日

そうだ、ワシントンDCに行こう 準備編

このブログ、まだ続いてたんですね。
以前からご覧頂いていた方はびっくりしたでしょう。僕もびっくりです。

しかも民間企業へ転職したと思ったら見切りをつけて
今度の4月から大学の職員になるとか、
それまでの間に研究進めて論文書こうとしているとか
どうせなら今このタイミングで一人で旅行しようとか、それもまたびっくりでしょう。

いい歳して専業学生の時間がとれるなんて想像もできませんでしたが
大学院だとたまに見かけますね、そういう遠回りしてる人。


そんなわけで、
初海外、ツアーでもなく、1人で、たいして英語もしゃべれないという素敵な条件で
アメリカのワシントンDCへ1週間ほど行き、
博物館や図書館を見たり、大学のキャンパス散策してみたり、
Ingressで遊んだり、ホテルで体を鍛えたりしてました。

いかに計画通りに進まなかったかは次回のエントリーに書きますが、
何かと準備が必要なもので、同じようなことをしようとする人もいるだろうことから、
今回は旅の準備についていろいろメモしておこうと思います。
でもおじさん英語苦手だから勘違いしてたらすみませんね。

  1. そもそもなんでワシントンDC
医学系の情報に関心があるので、アメリカのメリーランド州ボルチモアに行って
Jons hopkins大学のWelch Medical Libraryとか見たら面白いかな、という思いつきからスタート。

ついでに結婚式場を兼ねるGeorge Peabody Libraryを見ても面白そうだし、ワシントンDCにも行ければアメリカ議会図書館とかNational Library of Medicineとか、スミソニアン博物館も楽しめるだろうと考え、両都市あわせて1週間滞在できるように計画しました。

しかし現地へ行った方から、ボルチモアはかなり治安が悪いし海外未経験のやつ1人には危ない、やばすぎるやめろ無鉄砲と止められ、諦めてワシントンDCへ1週間ほど滞在することにしました。
きっと救われたに違いない。長生きしたい。


  1. 何を見るのか、予約とかどうする?
とりあえず図書館と博物館と美術館を回ろう、
食事には期待してないけどクラブケーキが旬らしいのでそれだけは食べよう、
あとメリーランド州にもカジノができて賑わってるとか聞くし行ってみよう、というのが今回の目的。

  • National Institute of Health(NIH、アメリカ国立衛生研究所)
  • National Library of Medicine(NLM、アメリカ国立医学図書館)
  • 2015年は日本版NIHの「AMED」で日本でも耳に入る機会が多かった気がします。そして、NIHの中のNLMで提供しているPubMedにお世話になっている人も多いことでしょう。
    ただ、実はNLM以外にNIH Libraryという、
    United States Department of Health and Human Services(HHS、アメリカ合衆国保健福祉省)の一部職員(?)とNIHの職員用の図書館があるのでお話聞いてみたいなー と好奇心がかきたてられました。

    通常、NLMの見学に関しては少人数(5人以下)なら見学ツアーの予約はなくてもよいのですが、なんだか12月と1月はあらかじめアポイントをとらないといけないようなので、観念してツアーの申請をしました。(こちらを参照

    NIHとNLMはそれぞれツアーをやっているのだけど、
    どちらも13:30から始まるので、通常は選ばざるを得ないという状態のようです。
    ただ、NLMへの申請時に「NIHの図書館も後学のために見たい」というコメントを書いたら、担当の方がNLMのガイドツアーの後にNIH Libraryのガイドツアーを行えるように調整してくれました。ありがたい話です。


  • Library of Congress(アメリカ議会図書館)
  • Thomas Jefferson Building、James Madison Memorial Building、John Adams Buildingの3つの建物に分かれている。
    ガイド付ツアーに参加したい場合、人数が少なければ事前予約はいらないものの、1日数回ある指定時間の20分前までにThomas Jefferson Buildingの地上階(Ground Floor)にある案内所に行く。

    勝手に回っててもいいんだけど、その場合はSelf Guided ToursのページからPDFを持って行くといいかも。
    余談だけれど、Information Deskで「ツアーに参加したい」と言ったらこのPDFと同じパンフレットを渡されて「Good Luck!」とか言われて送り出されたので、
    案内付が良いなら"Tour(=Self Guided Tours?)"ではなく"Guided Tour"と言わなきゃ通じなかったかもなぁ…と思います。

    あとGoogleのストリートビューで建物の中が断片的に見られるので、企画展やグーテンベルク聖書のコーナーには興味ないとか、お土産もいらないというのであれば、ストリートビューで足りるかも。
    Thomas Jefferson Building南西部にあるトーマスジェファーソン文庫で使われている書架が、背あたりなし、単式、前後をガラスかアクリルで覆っている、というものなので 展示ケースとしていいアイテムだわぁ…と図書館マニアの心をくすぐると思う。
    またそこで見られる資料カタログの分類方式にオリジナリティを感じて素敵だわぁ…とマニアの心をくすぐる可能性もある。

  • Maryland Live! Casino
  • カジノまでの行き方がなんだかよくわからないので、
    現地についてから日本語可のSuma Travel (須磨トラベル) L.L.C.のこちらのツアーに申し込む予定でした。
    とは言ってもそもそも一人だから催行されるかどうか怪しかったわけですが。

  • Smithsonian Museum
  • 無料で入れる美術館、博物館の数々。特に、Natural History MuseumSackler Galleryに興味をひかれる。

  • その他
  • 絶対時間ないけど、他にも美術館とか博物館がたくさんある。 個人的には、National Gallery of ArtUnited States National ArboretumUnited States Botanic GardenNational Building MuseumThe Phillips Collectionなんかがそそる。

  1. 情報と装備
初めての海外旅行なので用心するに越したことはない。情報こそ力だ。
  • 基本的な情報はおおよそ以下のサイトで情報収集
  • >地球の歩き方(http://www.arukikata.co.jp/city/WAS/)
    >旅行Latte(https://latte.la/travel)
    >RETRIP(https://retrip.jp/)
    >WashingtonDC Lifestyles (http://www.dclifestyles.com/)

  • ESTA
  • ビザみたいなもの。有料(14ドル)で2年間有効。アメリカに行くなら登録必須らしい。どうやらパスポート番号と紐づけられているので入国審査のタイミングなどで確認を求められることはなかったが、念のため申請番号と申請状況がわかるように承認情報は印刷して持って行った。

  • アメリカ放題
  • ソフトバンクでiphon6を持っていたので使用してみる。
    「スプリント」という会社のネットワークを使用して日本と同じようにデータ通信や通話ができるサービス。現在はキャンペーン期間中のため無料かつ申請不要、端末の設定変更で利用可能。
    現地滞在中にホテルから出られない状態になったときにホテルのWi-Fi使ってバンダイチャンネルでアニメでも見ようとしたら海外からは見られないという残念な事態が発覚。
    ところが、このアメリカ放題加入端末からスプリントのネットワークを使用すると見ることができた。孤独を癒すためにもこれはけっこう重要な発見。

  • 海外旅行保険
  • 何がいいのかよくわからなかったので一番人気と言われたoff!にしてみる。
    あわせてトラブルchというアプリもインストールしておいた。
    しかしキャッシュレス病院のリストを見ても、ワシントンDCの病院はなさそうだったのでもっと他の保険も検討してみても良かったかも。いや見逃してるかもしれないし、後から請求すればいいだけなんだろうけど。

  • 旅レジ
  • 海外旅行をする場合は登録する必要があると通学先からお達しがあったので登録。ついでに海外安全アプリもインストールした。
    登録時点ではまさかメールが来るとは思いもしなかった。稀にしかない"いざというとき"きっと役立つ。

  • 治安情報:Metropolitan Police Department
  • 首都なのにそれほど治安のよくないワシントンDC。住所と期間を入力すると、どこでどんな犯罪があったかわかる便利な公式情報。
    最初に予約していたホテル(North East地区)は、1カ月以内にホテル目の前で強盗があり、周辺の道路でもちょくちょく軽・重犯罪が発生していたのでやめました。怖い。
    やはりNorth West地区の方が安全みたいです。

  • Supershuttle
  • 往復か片道か選んで [空港-ホテル等指定地点] を運んでくれる便利なサービス。
    インターネットで航空便などを詳細に入力するとおおよそのピックアップ時間が決められる。帰路のホテル → 空港を乗合で予約したところ、帰国日早朝にホテルへ「ちょっと早めに行くよ」みたいな確認の電話がかかってきた。
    ろくに英語がしゃべれない僕でもわかる程度の言葉でしゃべってくれたので安心。

  • ランニングシューズ
  • 今回はトレーニングジムがついているホテルに宿泊。
    ジムを使う場合は室内用のシューズが必要で、一般的にもレンタルサービスとかはないらしいので持参した。

  • Dropbox
  • 各種申請書の控え(PDF)や緊急時に必要な情報をまとめたリストをいつでも見られるようにDropboxの中に入れておいた。結局使う機会はなかったけど、備えあれば憂いなし。

  • Google Map
  • Google Map上で行きたい場所を保存しておいた(スターをつけた)。その時その時経路を検索するなど急な予定変更にも便利だった。


そんなわけで、これだけ頑張って準備をしたにも関わらず、
到着初日に大雪警戒による公共交通機関停止が宣言されて台無しになった悲しい日記(次回)に続きます。