2010年6月19日土曜日

没研究『所属大学の紀要の分析』を弔うコーナー

自分の所属する大学が発行する紀要について
昨年、一昨年となぜか編集委員を任命され
いろいろ思うところがあり
その評価・分析をして学内のいろんな方に
現実を見せて差し上げようと考えたのが発端です。

一応卒論、修論は計量書誌(引用分析)の畑だったし
お茶を濁す程度のことはできるだろうと
考えていたんですが…、
苦労の割にリスクしかないのでここで弔う運びとなりました。

でも似たような分析をやりたがる、
まっとうな大学におられる
図書館実務者や紀要委員の方もいるかもしれないし
小ネタとしてここに書いておくことにしました。

やりたかったのは以下のようなことです。

1.「掲載論文とそれが持つ参考・引用文献リスト」と
 「掲載論文を引用した論文」を集める。

 引用関係を見るといったら
 Web of ScienceかScopusあたりが定石ですが
 しょんぼり大学ではそのような貴重なデータベースはなく、
 仮にあったとしても、収録対象にはなってないでしょう。
 ということでciniiをみたところ
 論文数:300弱、被引用文献数1桁という数字が出ました。

 もうこの段階で「いかに引用されたか」という方面での分析は断念。
 Price Index値を出すこともできない。
 母数も少ないし、自己引用だったりかなり険しい状況。
 
 でも、この段階ではめげない。


2.掲載論文のジャンルごと、著者所属学科ごとの比率を算出。
 文系から理系まで、様々なジャンルを取り扱っている
 本学の紀要に対して著者集団がいかに頑張っているかを見る。

 でも昨年、一昨年を見てる限り
 まっとうな学術雑誌に出せないから紀要に出してる論文が少なくない
 といわれる実情を知っていると気が進まない。 
 ただし、文系の論文はこの限りではありません。
 (まず情報行動が違う。それに紀要の論文をもとに取材依頼が来た先生もいる。)


3.掲載論文が持つ参考・引用文献から
 人気の雑誌・著者を統計的に出してみる。
 さらに、それらが図書館に何%くらい所蔵されているか調べる。 
 要するにアクセシビリティの調査。

 しかしながら、うちの紀要はジャンルが多彩すぎて
 分散する可能性が高く、学内の組織もよく改組するし、
 「大学内に資料がない!」とお怒りの方が多いのも
 ヒアリングで知っているというのが泣き所。
 ただし、置いてある資料を探しもしないで文句ばかりいう方も
 いるので実務面のために出してみたいとは思う。  


4.過去の掲載論文が持つ参考・引用文献リストの
 「新鮮度」を調べ、図書館が集めるべき資料、整える環境に関する糧とする。
 3.の発展形。
 
 「直近の資料何年分くらいを目につく所に並べるか」という発想から。
 これも3.と同じ問題を抱えていて、
 しかもインターネット情報資源の扱いが面倒。
 (ウェブページを作った時でカウントするか、
  閲覧した時[書き方が統一されていないので実質収集不可能なデータ]で
  カウントするかが問題)


ということで、総合的に見て、
データの収集から分析に至るまでに
それなりに時間がかかりそうな割に
大学に都合の悪い結果が出てくる可能性が高く、
お蔵入りと相成りました。 チーン

分析するときに嘘とプロパガンダはご免だぜ!

学内用の資料にしかならないものを作っても
業績にはならないし、そんなことしてる暇はないからねぇ…。


実務用に以上のことをやってみたいという方は
ぜひ試してみてください。
そこそこおもしろいと思いますよ。


本当は情報検索とメタデータの勉強をしたりとか、
引用の理由と位置の関係とかを研究したいんだけど
それは大学院の博士に進んだ時のネタにしようかと思っているし、
厳しく意義を問われそうだから
収集データを選ぶ所で色々考えたいので別件です。

基礎研究は人気ないんだよね…。ハァ…。

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