Q:利用者に「ホームレスなんとかしてくれ」と言われたら

2010年2月1日月曜日

リソース

t f B! P L
図書館経営論/図書館制度・経営論あたりで
図書館のリスクマネジメントについて説明する際に
役に立つ資料をひとつご紹介。


図書館での危機安全管理マニュアル作成の手引き   こんなときどうするの?


この本は"図書館の現場でマニュアルを作るためのマニュアル"という位置づけで書かれていますが
図書館で起きうるトラブルと対応のポイント、および事前策についてトラブル発生場所ごとにまとめられているので、授業の参考資料にも役立ちます。

ただしここではトラブル対策マニュアルを作るわけではなく、
「図書館でなくても起きるトラブル(けんか、急病人の対処など)」についてはそんなに触れる必要がないので、
「図書館ならではの問題(資料を破く、貸出カード作成のトラブルなど)」の部分だけ使わせてもらいました。

"トラブルが発生するパターン→何が問題なのか→どう対応すべきか、事前に何をするべきか"
というのをワンセットにして各トラブルについて説明しました。

その他にも
実際に起きたトラブルと応対の事例がp.103~111に表でまとめられているんですが
この中からインパクトのある例だけ抽出して授業中に配布すると面白いです。

今年度それをやってみたんですが、やっぱり学生を驚かすのは楽しいですね!


ちなみに
テストで以下のような問題を出してみました。

Q:来館した利用者が「あそこにいるホームレス風の人の臭いがきついのでなんとかしてもらえないか」と図書館職員に伝えてきたとする。そのとき職員がとるべき対応を説明しなさい。


以下のような感じの答えを期待したのですが…

・訴えてきた利用者に対しては、ホームレスにも(すべての人に)図書館を利用する権利がある旨を説明する(図書館の自由に関する宣言、知る権利などがあることを説明する)
・消臭剤や芳香剤を置く、換気扇を回す、空気を冷やすなどの直接対策を行う
・ただし、寝る、脱ぐなどの迷惑行為に該当するような行動がある場合は、注意・退去を願う



「即座に注意して出て行ってもらう」という回答がちらほら見受けられたのはちょっと残念でした…。
難しかったのかなぁ。

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自己紹介

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ある日突然図書館司書資格関係の科目を教えることになり、司書と司書教諭の必要科目の大半を担当していました。次に図書館関連の道具を販売したり建築・改築をする仕事に転職し、図書館の機械化部門で図書館システムやらIC関係の仕事をしました。現在は大学図書館の司書(大学病院図書室、電子資料契約、RDM等の担当)として勤務。 ブログは教員のころに始めたものなので、当時からするとコンセプトは大きくずれているけど、まあよしでしょう。 博士(図書館情報学)。

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