今回のお題は「非常勤」の話です。
とは言っても、
図書館で働く非常勤職員の待遇がどう、みたいな話ではありません。
ここで扱うのはもう少し専門性の高い非常勤職の話になります。
実際に適した人がみつからずに困っていると伺っている事例には以下のようなものがあります。
- 山形県、福島県、茨城県、神奈川県、山梨県などの大学で司書課程・司書教諭課程の非常勤講師募集
- 県立病院の図書室、大学病院の患者図書室で経験者アルバイト募集
- お国の機関や企業で計量書誌学的な心得があるアルバイト募集
あくまで僕のところに流れてくる話ですから、当然依頼する側の心情から生まれる偏りもあるとは思います。
(「君ちょっと手伝ってよ、ダメなら代わりの人を…」と展開するパターンが多いため)
しかし、いったい何故需要が満たせないのでしょうか。
募集をかけた後の流れなどを眺めていると、おおよそ以下のような理由が見えてきます。
- 教員の場合は研究業績・教歴(教育経験)・図書館実務の職歴等、その他の場合も"経験"や"実績"が問われるなど、そもそもハードルが高く、社会全体で適合者が少ない。採用側の欲しい人は既に職があったりすることも多く、レア度が高い。
- 公募されていない場合も多くみられ、適合者に情報が届いていない。
- 生活できるほどの給料を払えるとは限らないため、かかるコストやパフォーマンスを考えると、どうしても近距離在住の人が対象になりがち。
どこもかしこも経験者募集だったら未経験者はどこからキャリアをスタートすればいいんだ?、とか
現場志向の人が多いために司書課程より司書教諭課程の方が教員候補者少なそう、とか、
他にもいろいろ思う所はありますが…、
【適合者が希少】【情報がうまく流通していない】【距離的制約がある】
なんかこれだけそろうと、厳しそうな感じはしますよね。
現状では、
「人づてに探す」、「募集条件を妥協する」などの解決策がとられていることが多いようですが、
需要と供給がマッチしてるとは言い難い状況を生み出しやすい環境とも言えるでしょう。
この手の就職情報流通によく使われそうなJREC-IN、日図協、派遣会社系などの情報源のどれでも掲載しにくく、完全にニッチになりがちなところもポイントでしょうかね。
そんなわけで、
このような状況を何とか打破してみんなが幸せになれる仕組みを作ることはできないか、待遇改善とかはどうにもできないけど情報流通くらい何とかならないだろうか、と以前から考えておりました。
このような状況を何とか打破してみんなが幸せになれる仕組みを作ることはできないか、待遇改善とかはどうにもできないけど情報流通くらい何とかならないだろうか、と以前から考えておりました。
話は変わりまして、ここ2年くらい大学の同窓会のお仕事をしています。
そしてふと考えてみれば、
- 卒業生は図書館方面の職業に偏っている
- 卒業生という縛りはつくが、学会などの団体より参加の敷居が低い
- 対象者は日本の広範囲にいる
- 世代もそれなりに広範囲にわたる
- 同業の人脈を作れるポテンシャルがある(特に縦の繋がり構築に役立つ)
などの特徴があることに気付きまして、
これはもしや情報流通部分を解消できれば丸く収まる仕組みができるのでは…!?
と、いろいろ企んでいたのです。
具体的には、同窓会のサイトに会員限定ページを作って、各自投稿可能にして、公募しにくい事案をできるだけ掲載可能なようにして、就職情報を流通させられるように、と企んでいたのだけど…、悲しいかな少し難しい局面になってしまいました。
1年後くらいには少し事態は変わっているだろうけど、今は如何ともしがたい。
準備はほとんど終わっているつもりだったんだけどなぁ…。
母校で求人情報の窓口役をしている先生を通すなど、他の手段がとれないものか、伝手を頼って様子をうかがっていたりするけれど、なんかイマヒトツな手ごたえです。
まったくお金にもならないのに手間ばかりかかるとしか思えないけど、なんかうまい解決策、ないもんですかねぇ…?
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