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2010年9月14日火曜日

授業用メモ

t f B! P L
さて、大変残念ながら(?)後期の授業が始まりました。

昨年睡眠時間を削りまくったおかげで
今年は休日を仕事に割り振るだけで授業を成立させていけそうな
そんな明るい兆しに満ちています。
やっと研究方面に時間を割けそうです。


で、タイトルですが、今回のエントリは教えている学生向けの罠です。


後期はレファレンス演習という調べ物の科目があります。

うちの大学の図書館は参考図書が少ないし古いし、
テキスト使って調べ物をさせることで得られる効果が
あまり多くないと判断したため、

学生同士を二人組にして質問をする側と受ける側に分かれて
攻守交替させながら、ついでに発表などをしてもらいます。
(授業時間中は発表&インタビュー。調査および報告書作成は授業時間外に。
ひとまずテキスト等は心強い味方として持たせます。)


ところが放っておくと、
本人にもたいして役に立たない質問を出してきます。

たとえば、ブルボンプチシリーズは全部で何種類か、とか。

なめてんのかと。
手元に置いてあったからそんな質問出したろと。
基本的にメーカーに問い合わせるかホームページ一択だろと。
うちの姉が懸賞で当てた当時は全部で22種類だったよと。
どれもおいしかったよと。

そんなわけで、あくまで授業としての緊張感を演出する必要があるわけです。


で、そのための策の一つとして
「教員が最後に質問をだすから頑張ってとりくんでね」
という仕掛けを用意することにしてみました。


わけのわからない単語はとりあえずググってみる、
ひとまず概要をつかむためにググってみる、
そんな習慣のある学生が、
うっかりここにたどり着いたら(たぶんそれなりの確率でたどり着くと思う)


「かかったな!」


と全力で言ってあげようと思って今からこうして準備をしてみたわけです。
さて、どれほどうまくいくやら。


簡単なものから難しいものまで、
僕自身が答えを知っているものから知らないものまで、
論文から図書まで、
手掛かりの多いものから少ないものまで、
きっと図書館人として知っておいて損のないものを各種ご用意。

全部くじ引きで担当者きめようぜ!二人がかりで2週間あげるからさ!


  • ゲニーザの写真が載ってる資料が欲しい。

  •   「書物の墓場」ゲニーザ。
      『図書館の興亡』という本の第7章の記述を見たことから興味がわいた。
      語源はヘブライ語の「倉庫」という意味らしい。
      出典についての説明から、スペルは「Geniza」らしい。
      カイロのシナゴグとかにあったらしい。今はどうなんだろう。


  • ビスコー年代記号法の使い方が書かれた文献が欲しい。

  •   日本語で書かれた文献があったら興味本位で読んでみたいなと思って。
      図書記号法のあたりの単語だったはず。
      英語だったら… 悩むな…。


  • 天下の遺書ってなに?

  •   図書館史の教科書(樹村房)で見かけて、
      大学にあった歴史関係の事典を調べた限りでは
      何のことやらわからなかった。中国関連だったはず。


  • 「くにがまえの中に書」と書くような、図書館業界で使われていた特殊な漢字(旧字?)が一覧になった資料を以前どこかで見かけた。思い出せない。代わりに探して。

  •   最寄りの図書館の本で見かけたんだったか…。
      図書館の歴史関係の本だったか…。
      あったらとっても嬉しい。


  • Project Gutenbergのダウンロード数1位を知りたい。

  •   難しくはないが、ほぼ確実に英語。
      さて、どう対応してくるかな?
      器用に立ちまわってくれればいいけど。
      前に見たときは「不思議の国のアリス」だった気がする。
      今見たら変わってたけどね!


  • 「格子なき図書館」はどうしたら借りられる?

  •   図書館史(日本図書館協会の最新版)か日本の近代図書館サービスの本を見れば
      ひとまず手掛かりは得られるはず。
      そこから先はうまいことやっていただこう。


  • 現在、日本一大きい書店がどこか知りたい

  •   たぶんジュンク堂(池袋)かな…?
      でも変わってるかもしれないし。
      とりあえず「大きい企業体」でないことには注意してもらおう。
      (そっちは紀伊國屋書店だったはず。)


  • 書店と図書館が併設されている(たしか浦和だったような?)ところでどのような変化が起きたか書かれている文献が欲しい。

  •    去年いろいろ調べたけどみつからなかった。
       さて、資料として世の中に存在するだろうか。


  • arXivについてその運営などを説明した日本語の文献を探してほしい

   おせわになった先生が論文書いていたから間違いなく存在はする。
   が、ものがなんなのかわからないときっと探すのは苦しむ。
   うちの大学ではJ-DreamⅡあるからみつかるかもね。



この課題を実際に出すのは年末になると思うけど、
結果は合わせてここに書きましょう。使い回しはできないね。

この世に資料が存在しないかもしれないし、
「妥当なプロセス」を踏んているかどうかという点を重視してるし、
みつからなくても評価には影響しないから学生には頑張ってほしいものです。

たのしみだな~ はやく年末こないかな~

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自己紹介

自分の写真
ある日突然図書館司書資格関係の科目を教えることになり、司書と司書教諭の必要科目の大半を担当していました。次に図書館関連の道具を販売したり建築・改築をする仕事に転職し、図書館の機械化部門で図書館システムやらIC関係の仕事をしました。現在は大学図書館の司書(大学病院図書室、電子資料契約、RDM等の担当)として勤務。 ブログは教員のころに始めたものなので、当時からするとコンセプトは大きくずれているけど、まあよしでしょう。 博士(図書館情報学)。

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